アイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキがゴールデン・プライム帯の連続ドラマで初主演を務める『ゼロ 一獲千金ゲーム』(日本テレビ系、毎週日曜22:30~)が、きょう15日(22:00~)からスタートする。このほど、東京・汐留の日本テレビで、第1話のマスコミ向け試写会が行われたので、見どころをお伝えしたい。
原作は『カイジ』や『アカギ』などで知られる人気漫画家・福本伸行のコミック『賭博覇王電伝 零』(講談社『週刊少年マガジンKC』刊)で、発行部数300万部を記録するヒット作。建設中のアミューズメントパーク「ドリームキングダム」を舞台に、挑戦者たちが極限状態のなかで心理戦を交えた命がけのサバイバルゲームが繰り広げられる。「ゲームに勝てば1000億円」という賞金に目をくらませながらも、若者たちが真の友情の価値に気づかされていく過程も楽しめそうなストーリーである。
そのサバイバルゲームに参加することになる主人公であり、「ゼロ」の愛称を持つ宇海零(うかい・ぜろ)を演じるのが加藤である。中学生を相手にうだつのあがらない塾講師の姿として身を隠しながら、実は弱者たちを救う裏社会組織「義賊」のヒーローという役柄だ。第1話から、性善主義者で天才勝負師ゼロの魅力も発揮される。
初回は、NEWSのメンバーである増田貴久も友情出演している。どのような役柄を演じていくのか、ゼロとどのように関わっていくのかは、回を追うごとに明かされていきそうだ。また、ゼロのライバルとして登場する標(しるべ)役は、オーディションに参加したジャニーズJr.9人のうち、誰に決定したかが、初回放送で発表される。ゼロを凌ぐ頭脳を持っている中学生という重要な役どころを担う。
その9人の候補とは別に、ジャニーズJr.のヴァサイエガ渉、川崎星輝、瀧陽次朗が、ゼロの生徒役として出演している。
ゼロを取り巻く役者陣には、間宮祥太朗、小関裕太、加藤諒、岡山天音、杉野遥亮、ケンドーコバヤシ、梅沢富美男、小池栄子が主な面々。誰がゼロの味方か敵か、サバイバルゲームの中で、それぞれが持つ顔が垣間見ることができるのも注目である。
原作にはないオリジナルのキャラクターも多数登場させ、CG演出などによって映像ならではの広がりのある世界観が作られていることも、このドラマの見どころにある。第1話では、裏社会組織「義賊」の背景や、ゲーム会場「ドリームキングダム」に導かれていく理由が少しずつみえてくる。
勝てば1000億円、負ければ死という言葉どおりのサバイバルゲームも始まっていく。夏の夜にエンタテイメント感たっぷりのドラマとして走り切ることができるのか、期待したい。
テレビ業界ジャーナリスト。2003年からテレビ、ラジオの放送業界誌記者。仏カンヌのテレビ見本市・MIP現地取材歴約10年。番組コンテンツの海外流通ビジネス事情を得意分野に多数媒体で執筆中。