前戦SUGO大会から1カ月以上のインターバルを経ての開催となったスーパーフォーミュラの第4戦が7月7・8日の両日、静岡県の富士スピードウェイで行われた。同大会でトヨタエンジン搭載車は、トップ7を独占するという結果を残した。

  • 初優勝を飾ったニック・キャシディ選手(中央左)と近藤真彦チーム監督(中央右)、2位の石浦宏明選手(左)、3位の国本雄資選手(右)

今大会では、来季より使用される新型シャシー「SF19」がお披露目。5年間にわたって「クィック&ライト」で迫力あるバトルを見せてきた「SF14」は、最後の富士でのレースとなった。トヨタ勢は「SF14」に代わってからの4年間、富士では負け無し。「SF14」最後の戦いも勝利で締めくくるべく、富士のハイスピードコースに臨んだ。

  • ポールポジションを獲得したニック・キャシディ選手(ORIENTALBIO KONDO SF14 3号車)

  • 予選での石浦宏明選手(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 1号車)

  • 予選での中嶋一貴選手(VANTELIN KOWA TOM'S SF14 36号車)

日本全国が豪雨に見舞われた週末、土曜日の予選は天候に翻弄される結果となったが、日曜日の決勝は好天の下で実施された。

  • 決勝レースのスタートシーン

ポールポジションのキャシディ選手がまずまずのスタートを切った一方で、3番手グリッドの石浦選手と5番手グリッドの関口選手が素晴らしいダッシュを決め、TGRコーナー(1コーナー)へは3台が横並びで進入する状況に。しかし、キャシディ選手は首位をキープ。石浦選手、関口選手がこれに続く形となった。

注目のタイヤ選択は、予選上位勢はソフト、後方はミディアムでのスタートが多く、ソフトタイヤでスタートしたキャシディ選手と石浦選手が3位以下を引き離していく展開に。

  • トップ争いを繰り広げるニック・キャシディ選手(ORIENTALBIO KONDO SF14 3号車)と石浦宏明選手(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 1号車)

首位争いは、2位の石浦選手がキャシディを追ったが、その差は3秒ほどのまま詰まることなく、キャシディ選手が逃げ切ってトップチェッカー。自身スーパーフォーミュラ参戦2年目にして、念願の初優勝を飾った。Kondo Racingにとっては10年ぶりの勝利。キャシディ選手はこれで、ドライバーズランキングでも首位に1ポイント差まで詰め寄ることとなった。

  • 8番手から表彰台を獲得した国本雄資選手(JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 2号車)

  • 初勝利を喜ぶニック・キャシディ選手と近藤真彦チーム監督

2位に石浦選手、3位に国本選手が入り、P. MU/CERUMO・INGINGの2台が共に今季初表彰台を獲得。4位に平川選手、5位に中嶋選手。6位は大嶋選手の猛追を最後まで凌ぎきった関口選手、そして13番手スタートから大健闘を見せた大嶋選手が7位でポイント獲得。トヨタエンジン搭載車が、ホーム富士での「SF14」最後となるレースでトップ7独占の速さを見せた。