個人情報の流出がたびたび問題になり、ユーザーとして無関心ではいられません。今回紹介する「Ghostery」は、Webサイトがどのようなトラッカーを設けているのかを可視化できる、Firefoxの拡張機能です。自分の情報がどこへ流れていくのか知りたい人は要チェックです。
Ghosteryとは
Ghosteryは、Webサイトに埋め込まれているCookieやスクリプトをブロックするツールです。広告ブロッカーを兼ね、ユーザーのプライバシーを保護します。通常、いろいろなWebサイトを見たり、アイコンをクリックしたりするたびに、ユーザーの情報が送信されます。こうして集められた情報は、ときに不正利用されることがあり、問題になっています。
Firefoxには、追跡クッキーやスクリプトといったトラッキングを防止する機能があります。Webページを閲覧中に、ユーザーの行動を追跡する可能性があるトラッカーを検出すると、アドレスバーに盾のアイコンが表示されます。これはこれで強力な機能ですが、実際にどのようなトラッキングを防止しているか見ることができません。
そこで試したいのが、Ghosteryです。どのようなトラッカーがWebサイトで動作しているか、一覧できます。普段利用しているWebサイトが、どのような情報を集めているかを知るばかりでなく、その場でトラッキングを防止できます。
また、Webサイトを運営しているなら、競合サイトがどのようなサービスやツールを利用しているかをチェックできるというメリットがあります。ソースコードを見ても、どのサービスを利用しているかは容易に判別できません。Ghosteryなら、利用しているサービスの一覧から確認できます。
Ghosteryをセットアップする
Ghosteryをインストールしたら、「カスタム・セットアップ」をクリックして設定を行います。「ワンクリック・セットアップ」を選ぶとすぐに利用できますが、広告ブロックやトラッキングの阻止が無効になります。特別な理由がなければ、「カスタム・セットアップ」がおすすめです。
カスタム・セットアップを選んだら、ブロックするトラッカーの種類や表示方法の選択、アカウント作成などを行います。「カスタム」を選ぶと、登録されているトラッカーの種類を一覧できます。とりあえず「すべて」を選択しておけば、危険性を最大限排除できるでしょう。
Ghosteryの使い方
ツールバーのアイコンをクリックすると、検出したトラッカーの一覧が表示されます。「サイト分析」「ソーシャル・メディア」「広告」といったように、種類ごとに分類されています。トラック元をたどることで、どのような情報が伝わるか、調べやすくなります。またサイトごとに、トラッキングを許可することも可能です。
トラッカーの種類を見るために、ツールボタンをクリックするのが面倒なときは、「紫色のボックス」を参照しましょう。Webページを表示すると、右下に紫色のボックスが15秒間表示され、検出したトラッカーの一覧を表示することが可能です。
特定のトラッカーのブロックを停止したいときや、紫色のボックスが表示されないときは、設定を行います。設定画面は3点リーダーのアイコンから表示します。
Ghosteryの広告ブロックは、登録されている海外向けに最適化されているせいか、完全に削除できないことがあります。機能不足を感じたら、広告ブロックについては、ほかのツールを併用するとよいでしょう。