J.D. パワー ジャパンは7月11日、2018年個人資産運用顧客満足度調査の結果を発表した。調査は4月~5月、全国の20歳以上1万7,944人を対象にインターネットで行われた。
総合満足度ランキング対面証券部門は、1位野村證券、2位SMBC日興証券、3位大和証券。ネット証券部門は、1位SBI証券、2位楽天証券、3位松井証券。
全国系銀行部門は、1位三井住友銀行、2位りそな銀行、3位三菱UFJ銀行。新形態銀行部門は、1位ソニー銀行、2位住信SBIネット銀行、3位じぶん銀行。信託銀行部門は、1位三井住友信託銀行、2位三菱UFJ信託銀行、3位SMBC信託銀行。
地方系銀行部門は、1位京都銀行、2位大垣共立銀行、3位埼玉りそな銀行。
全体の満足度は大きく向上
全体の満足度は対前年比23ポイントと大きく向上。「昨年からの円安株高の影響や投資環境の好転により資産運用実績が満足度を高めている可能性が考えられる」と調査では分析している。
一方で、証券会社と銀行と間には満足度の伸びの差が顕著で、証券会社(対面・ネット)の満足度が対前年比30ポイント超の満足度上昇に対し、銀行(全国系・地方系・新形態・信託)の満足度はいずれも業界平均値を下回る結果となった。
20代の4人に1人に投資意向
顧客の投資目的はより明確になっている。昨年と比較して「特に目的なく」資産運用をしている消費者の割合は低下し(-3ポイント)、一方で「預金金利が低い」(+7ポイント)、「老後の生活資金」(+6ポイント)、「資産のリスク分散」(+5ポイント)の割合が上昇。運用目的がより明確化し、資産形成意識が高まっていることがうかがえる。
この調査に先だって金融商品の保有経験のない関心層を対象とした「投資意向者調査」を実施。金融商品の認知・関心、投資に対する考え方、金融機関との接点を捉えるものであるが、調査で明らかとなったことの一つに、若年層の資産運用意向率が高いことがある。投資意向者の割合が最も多いのは20代で、4人に1人が投資意向者だった。
実際に投資を開始している若年層は、リスクを負ってでも積極的に投資したい、投資額を増額したいという意識が他の世代より高い傾向がある。