日本HPは12日、ゲーミングPCのメインストリーム向け新シリーズ「HP Pavilion Gaming」と合わせて、コアゲーマー向けのハイエンド製品を揃えたゲーミングブランド「OMEN by HP」の新製品や新機能を発表した。

  • 2016年から展開している、コアゲーマー向けのOMENシリーズ

OMEN by HP 15 (2018)

  • 日本HP

PC新製品としては、ハイエンドノートPC「OMEN by HP 15」新モデルが登場。高性能と携帯性を兼ね備えたゲーミングノートで、GeForce GTX 1060搭載のパフォーマンスモデルと、GeForce GTX 1070 With Max-Qデザイン採用のハイパフォーマンスモデルの2種類を用意する。Max-Qデザインは、NVIDIAが提唱する、薄型ゲーミングノートPC向けの設計プラットフォーム。薄型ながら、高いグラフィックス性能を持つことが特徴だ。

新製品のポイントは「パフォーマンス」「没入体験」「拡張性」の3つ。パフォーマンスとしては、上で紹介したMax-Qデザインの採用や、6コアの第8世代Intel Core i7-Hシリーズ、PCIe NVMe SSDの搭載など。

あわせて冷却機構も強化され、ファンには流体動圧軸受ベアリングを採用し、より静かに動作するように。また、ファンの回転数を三段階で制御する、三段階駆動モーターを採用したほか、背面の排気口、底面の吸気口も大型になるなど、エアフローが強化されている。ファンの回転数を高め性能を引き上げる「パフォーマンスモード」も用意する。

  • OMEN

    冷却機構の紹介

ゲームプレイ時の「没入感」も重視した。144Hzの高リフレッシュレートやスパッタリング、ティアリングを抑えるG-Sync対応などの機能で、ゲームプレイ時になめらかな映像を表示することで、ゲームの世界への没入感を高めたという。

拡張性については、底面のネジを6つ外し、2つのネジをゆるめることで手軽にメモリ拡張できるという。メモリは最大32GBまで拡張可能だ(標準は16GB)。ほか、拡張性に関わるインタフェースとして、USB 3.1 Gen1 Type-Aや、Thunderbolt対応のUSB 3.1 Gen1 Type-C、HDMI 2.0a(出力)、Mini DisplayPort、ギガビット準拠の有線LANポートやBluetooth 5などを搭載する。

  • 背面の機構。ドライバー1本で底面パネルを外すことができる

なお、15インチという液晶サイズは従来モデル「OMEN by HP 15 (2017)」と同じだが、新モデルでは狭額ベゼルを採用し、フットプリントが小型化。本体幅は7.4%、奥行きは4.6%小さくなっている。キーボードは26キーのロールオーバーに対応し、従来は赤色LEDのみ搭載していたが、新モデルでは4つのゾーンごとに色変更が可能になっている。

  • 上と左右に狭額ベゼルを採用

  • 「OMEN by HP 15 (2017)」と「OMEN by HP 15 (2018)」のサイズの違い

  • 前モデルと新モデルの実機を比べる、日本HP パーソナルシステムズ事業本部 コンシューマー事業本部 製品部 プロダクトマネージャーの森谷智行氏。2機種を重ね合わせてみると前モデル(後ろ側)のほうが一回り大きい

パフォーマンスモデルと、ハイパフォーマンスモデルの違いはグラフィックスとバッテリ駆動時間のみ。本体サイズはW360×D263×H25.5mm、重量は役2.48kg。発売日はいずれも7月12日。直販価格は、パフォーマンスモデルが税別199,800円。ハイパフォーマンスモデルが税別219,800円。

  • OMEN by HP 15 (2018)の仕様とラインナップ

OMEN Game Stream

ソフトウェアでは、ユーティリティソフトウェア「OMEN コマンドセンター」の新機能「OMEN Game Stream」が紹介された。OMEN Game Streamは、同社のOMENシリーズを使ったストリーミング機能だ。

  • OMEN Game Streamのデモプレイ。左側のPCがOMEN製品で、OMEN内のゲームを右側のWindows 10搭載PCにストリーミングしてプレイしている。遅延はほとんどないように感じられた

OMEN Game Streamでは、OMENシリーズをホストPCとして設定すると、ネットワーク経由で、クライアントとなる別のWindows 10搭載PCからOMENにアクセスでき、クライアント側から、OMEN内のゲームをセキュアな環境でプレイできるようになる。

OMENシリーズの既存製品には、7月20日以降に、ソフトウェアの無償アップデートでOMEN Game Stream機能が提供される。12日に発売する新製品「OMEN by HP 15 (2018)」にはプリインストールされている。

  • OMEN Game Streamの推奨環境。クライアント側の通信速度として25Mbpsが推奨されるなど、通信環境が良い状態で使うことが勧められている

OMEN by HP Mindframe ヘッドセット

ここからは、同時発表された周辺機器や専用バッグを紹介していこう。まずは、冷却効果のあるペルチェ素子を内蔵する金属製のイヤーカップを備えたゲーミングヘッドセット「OMEN by HP Mindframe ヘッドセット」。イヤーカップがヒートシンクとなって熱を外側に放出し、ヘッドセット内には熱がこもらない「アクティブクーリングシステム」が採用されている。直販価格は税別13,000円。発売は9月下旬。

  • OMEN by HP Mindframe ヘッドセット

  • 触ってみると、外側(写真右)は温かいが、イヤーカップ(写真左)は冷たい。しかし実際に着用してみると、(直接肌に触れるものでもなく)イヤーカップの冷たさは感じにくかった

OMEN by HP Sequencer キーボード

「OMEN by HP Sequencer キーボード」は、光学検出機能付きの青軸メカニカルスイッチを採用したゲーミングキーボード。一般的なメカニカルスイッチと比べて10倍速いという、0.2msの応答速度を実現した。手軽に音量調節しやすいロールバー式ボリュームコントローラーを右上に搭載。全キー対象のアンチゴースト、Nキーロールオーバーとなっている。直販価格は税別12,800円。発売は8月中旬。

  • OMEN by HP Sequencer キーボード

  • OMEN by HP Sequencer キーボードの機能

OMEN by HP Reactor マウス

OMEN by HP Sequencerキーボードと同じく、光学検出機能付きメカニカルスイッチを採用し、0.2msの応答速度でクリックラグを解消するゲーミングマウス。パームレストは3段階で調節可能。直販価格は税別8,000円。発売は7月12日。

  • OMEN by HP Reactor マウス

  • OMEN by HP Reactor マウスの機能

OMEN by HP ゲーミングマウス 400

1,600DPIから5,000DPIまでを8段階で調節できる有線ゲーミングマウス。直販価格が税別4,000円とお手頃な価格となっている。発売は7月12日。

  • OMEN by HP ゲーミングマウス 400

OMEN by HP ハードマウスパッド 200

表面に低摩擦のプラスチック加工が施されたマウスパッド。微細な動きや急激な加速をサポートするという。裏面はすべりにくい天然ゴムを採用する。本体サイズはW340×D3×H270mm。直販価格は税別3,000円。発売は7月12日。

  • OMEN by HP ハードマウスパッド 200

OMEN X by HP Transporter バックパック

17インチサイズのゲーミングノートPCが収納できる、ロールトップのバックパック(想定PCは「OMEN X by HP 17」)。TSA準拠のパッド入りケース、ヘッドセット収納用のハードシェルなどを備え、14個のポケットに周辺機器もしまえる。直販価格は税別12,800円。発売は7月12日。

  • OMEN X by HP Transporter バックパック

  • OMEN X by HP Transporter バックパックの特徴