トヨタ自動車は7月10日、モビリティサービスプラットフォーム(MSPF)を活用したカーシェアサービス「Hui」を、米国ハワイ州で開始した。サービスの運営は、米国ハワイ州のトヨタ販売代理店であるServco社が担う。トヨタは、北米におけるコネクティッド分野の戦略事業体Toyota Connected North AmericaがMSPFの一機能として開発したカーシェア事業用アプリケーションをServco社に提供し、サービスの運営をサポートする。
同カーシェアの利用者は、スマートフォンのアプリを通じて、ホノルル市内にあるステーション25カ所からプリウスなどのクルマを、24時間いつでも借りることができる。また、ガソリン代や保険料などがすべて基本料金に含まれるため窓口での手続きが不要で、登録から車両予約、利用、支払いまでの一連の操作をすべてアプリ上で行うことが可能。これに加え、車両に搭載された「スマートキーボックス(SKB)」により、利用者はドアロックの開閉やエンジンの始動もスマートフォンで行うことができるという。
トヨタの副社長で「コネクティッドカンパニー」プレジデントの友山茂樹氏は、「『Hui』は、地域に根ざした販売店が、トヨタのMSPFと自らの資産を有効に活用し、安心、便利で、先進的なカーシェア事業を迅速に展開できることを実証したものです」と語っている。
また、Servco社のCEOであるマーク・フクナガ(Mark Fukunaga)氏は「『Hui』はハワイにおいてもっとも革新的なカーシェアサービスであり、このサービスの開始は、Servcoとトヨタの双方にとってたいへん重要な一歩となります。『Hui』が、移動手段の選択肢としてホノルル市民や旅行客の皆様にご利用いただけることを楽しみにしています」と述べた。
MSPFの導入により、販売店や事業者はそれぞれの知見を活かした独自のカーシェアサービスを展開することが可能となる。トヨタでは、今後もMSPFを一層強化し、新たなモビリティ事業の実現に向けた取り組みを進めていく、としている。