コーレルは7月10日、写真内の一部分だけが動く「シネマグラフ」が作成できるパソコン用ソフト「PhotoMirage」を発表した。手持ちの写真をもとに、動かす方向や動かさないエリアをマウスで指定するだけで作成できる手軽さが売り。見る人に不思議な印象を与える写真を作ってインスタグラムなどのSNSで公開したい人に注目されそうだ。

対応OSはWindows 10/8/8.1/7。価格はオープンで、直販価格は税込9,015円。Webサイトから入手できる15日間の無料体験版も用意する。

  • デジカメやスマホで撮影した普通の写真をもとに、写真内の一部分だけが動くシネマグラフを作成するソフトが「PhotoMirage」だ

PhotoMirageの特徴が、画像処理ソフトなどの専門知識がなくても簡単に使えるように工夫されていること。大きく分けて2つの指示を与えるだけで、ユニークなシネマグラフが作れる。

手持ちの画像ファイルを開いたら、まず「アンカーポイント」(Anchor Points)のアイコンをタップし、動かしたくない領域を囲むようにポチポチと指定していく。厳密に指定する必要はなく、大まかで問題ない。

続いて、写真内の動かしたい領域を指定する。矢印のアイコン「モーションアローズ」(Motion Arrows)をタップして、動かしたい部分を動かす方向にマウスでドラッグすればよい。すると矢印が設置され、矢印が指す方向に向けて矢印の長さに応じて速く動くようになる。アンカーポイントとモーションアローズの順番は逆でも問題ない。

  • 動かしたくない領域を囲むように赤いアンカーポイントを設置していく。比較的ラフに作業すればよい

  • 続いて、動かしたい方向に青いモーションアローズを設置する。こちらは動きに影響を与えるので、やや細かく作業する必要がある

基本的な作業はこれだけでよく、左下の再生ボタンをタップすると指定した通りのシネマグラフが表示される。作成したシネマグラフは一般的な動画ファイル(mp4形式、wmv形式、アニメgif形式)として出力できるので、YouTubeにアップロードしたり、各種SNSで利用できる。

  • アンカーポイントとモーションアローズを設置した状態。左下の再生ボタンをタップするとシネマグラフが再生される

作成したシネマグラフ。人工降雪機から雪が舞っているように仕上がった。作業時間はわずか5分ほどだが、そこそこ見られるシネマグラフになった

  • 晴天の空に浮かぶ雲を流してみた

いまひとつ動きが不自然になってしまった。もう少し時間をかければ違和感なく仕上がったかもしれない

コーレルによるPhotoMirageの解説動画。簡単な作業で印象的なシネマグラフが作れることが分かる