困ったときは専門家の助けを借りよう

ーー堀内先生、宮下先生は、長く出産・育児の現場でママのサポートをしてくださっていますが、最近のママたちを見て感じることはありますか?

堀内先生
核家族化、少子化の流れもあり、出産や子育てをイメージしづらい時代になっていますよね。自分が出産して初めて、産まれたての赤ちゃんに触れた、というママがほとんどです。

宮下先生
この時代だからこそ、助産師のようにママをサポートする専門家の力が必要とされているように感じます。赤ちゃんや自分のケアをしてくれる人が、母親のイメージになるんですよね。例えば、抱っこをする、おむつを替える、着替えをする、授乳後にゲップをさせるなど、具体的な行動をやってみせると、それがママにとって「こうすればいいんだ」との発見になり、今後の行動の指針になるんです。見本を見せるだけでなく、ママが恐る恐るやってみる授乳や抱っこを、「それでいいのよ」「そのままでOK」と認めてあげて、不安を取り除いてあげることも大切です。この点は、助産師だけではなく、ご家族でもできることですよね。

ーー赤ちゃんに話しかけてあげて、と言われて、何を話したら良いのかわからない、というママもいます。

宮下先生
確かにそう言うママはいますね。難しく考えることはなく、思ったこと、感じたことをそのまま赤ちゃんに話せばOKです。こんなことを話しかけて、早期教育にこれは適しているのか?なんてこと、考えなくて良いのです。

堀内先生
赤ちゃんは、ママの表情や声のトーンをすべて感じています。ママが喜べば、赤ちゃんもうれしい。ママがふと感じたことを言葉で共有すれば、赤ちゃんにも伝わって、気持ちが通じ合っているんですよ。