俳優の上川隆也と女優の栗山千明が6日、都内で行われたテレビ朝日系ドラマ『遺留捜査』(12日スタート、毎週木曜20:00~)の完成披露試写会・舞台あいさつに登場した。
上川は、事件現場に残された「遺留品」が持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁する刑事・糸村聡を演じる。第5シーズンとなる今作の初回2時間スペシャルでは、ロッククライミングに初挑戦し、高さ20メートル超の岩壁に挑んだ。
上川は「糸村聡がなにをしでかそうと驚きはしないんです」と明かし、「台本を読んで『あ、ロッククライミングなんだ』ぐらいにしか思わなかったです」とのこと。しかし前日に雨が降り、滑りやすい状況であったため、「そこは覚悟というほどでもありませんが、気持ちを新たにして臨みました」と振り返った。
その様子を下から見ていたという栗山は「私自身、高所恐怖症なので見てる方がソワソワしました。上川さんは意外と高いところは平気とおっしゃっていたので、私の方が冷や汗をかく思いで見守ってました」と話した。
今シリーズでは、小田和正が歌う「やさしい風が吹いたら」(第3シーズン主題歌)、「小さな風景」(第4シーズン主題歌)をダブル主題歌として使用。上川は「ロッククライミングより驚きましたね」と感想を述べ、「こんなぜいたくな思いをさせていただいたのは初めてですし、作品内容に合わせて使ってよいと小田さんからお許しをいただいたと伺いました。なんて心の広い方なんだと思うと同時に、『遺留捜査』は幸せな作品だなと思いました」と、小田の対応に感激の様子だった。
さらに、上川は「エンディングの曲にどちらを使ってよいという前提のもと、どちらかの曲を当て込んで話を作り、編集し終わったら、『こっちじゃなかった、こっちの曲の方がハマってた』ということが起きているらしいです。そういう豊かなエンディングを作り上げられる土壌があることはぜいたくですよね」と制作の裏話を明かし、「僕らもどちらの曲が流れるか知りません」と苦笑いしていた。
最後に上川は「小田さんの曲のタイトルをお借りするならば、1本1本の『小さな風景』をキャスト、スタッフとともに作り上げて、皆さんのお手元に『やさしい風』をお届けしたいと思います。この夏も『遺留捜査』をよろしくお願いいたします」と呼び掛けていた。