忙しいビジネスマンの皆様。これから迎える暑く寝苦しい熱帯夜の季節に備えて、何か対策はお考えでしょうか?

パジャマが汗でベトベトしたり、クーラーをつけっぱなしで明け方寒くて目が覚めてしまったり……。そんな日々が続けば、日中のパフォーマンスに影響が出てしまうかもしれません。そんなわけで、いま話題のUCHINOの"快眠パジャマ"を試着してきました。

  • 睡眠の質が上がり、仕事の効率もよくなる!? 快眠パジャマを着てみました

    快眠パジャマってなんだ!?

■一体、どんなパジャマなの?

"UCHINOのタオル"といえば、ご存知の方も多いのではないでしょうか。今回お話を伺った内野株式会社は、もともとタオルなど繊維製品の開発や販売を行っている会社。

同社が展開する「マシュマロガーゼ」「クレープガーゼ」という2種類の特許取得済のガーゼでつくった"快眠パジャマ"とは、一体、どんなパジャマなのでしょう?同社にて、商品科学研究室の穂積秀一氏に話を聞きました。

  • 「快適に睡眠できるパジャマを着て、睡眠の質を改善してもらえたら」と話す内野株式会社 商品統括部 商品科学研究室 室長の穂積秀一氏

    「快適に睡眠できるパジャマを着て、睡眠の質を改善してもらえたら」と話す内野株式会社 商品科学研究室 室長の穂積秀一氏

──まずは2製品の棲み分けについて教えてください。

「マシュマロガーゼのパジャマは温かく、クーラーのついた部屋でも快適に眠れるタイプ。一方でクレープガーゼのパジャマは涼しく、肌着に近い感覚で着ることのできるタイプです。どちらもタオルの織機(おりき)を使っています。優れた吸水性、通気性、保温性が特徴で、睡眠にこだわる人に価値ある製品となっていると思います」

■特許も取得した特殊なガーゼを開発 - どこがすごいの?

──タオルで有名な会社が、なぜパジャマの開発を始めたのでしょうか?

「この商品に関しては、タオルの製品開発を進めるなかで『肌触りが良いもの』『身につけて心地良いもの』を追求するうちに、ガーゼの開発に着手し、パジャマの製品化にまでこぎ着けたという経緯があります。日本、中国、台湾、アメリカ、ヨーロッパで特許も取得しているマシュマロガーゼに関しては、2~3年の試行錯誤を経て、ようやく完成しました」

──マシュマロガーゼの特徴を教えてください。

「寝ている間、布団の中の温度が高いと、体温が上がって汗をかきます。また、暑いと布団がはだけて身体が冷えてしまうこともある。そんな場面でも、ガーゼ素材のパジャマなら身体を保温しつつも熱は適度に逃がし、汗は吸ってくれるんです」

  • 特許も取得したマシュマロガーゼの構造とは?

    マシュマロガーゼは、軽くて滑らかな肌触りだった

──「身体を冷やさない保温性」と「熱を逃がす通気性」は両立するものですか?

「マシュマロガーゼは3層構造の生地の中に、空気層を持つよう設計されていることで、断熱効果を発揮します。ただ、ガーゼということで生地には隙間がたくさんあるので、風が吹くと空気が通る。だから、身体が熱を持てば、その熱をスムーズに外に出してくれる構造になっているんです」

  • 撚りのない糸と普通の糸を組み合わせたマシュマロガーゼ。3層構造になっている

    撚りのない糸と普通の糸を組み合わせたマシュマロガーゼ。3層構造になっている

──マシュマロガーゼの開発中に苦労したことはありますか?

「中間層と表面層で、生地の強さが違うため、縫い方に工夫が必要でした。普通に縫うと強度が出ないので、強度を保つために研究を重ねて、やっと商品化にこぎつけました」

──クレープガーゼはどのような構造になっているのでしょうか?

「一方のクレープガーゼは、ただ3層にするだけではなく、表面・真ん中・裏面の生地の長さを変えた3層構造。具体的には真ん中の生地を短く、表面と裏面を長くすることで、表面と裏面を弛んだ状態に維持しています。各層の間に適度に隙間を作ることによって、通気性を高め、清涼感のある着心地を実現しました」

  • クレープガーゼは、マシュマロガーゼとは違う手法で製品化されている

    クレープガーゼは、マシュマロガーゼとは違う手法で製品化されている

「さらに洗い加工で縮めることで、肌に触れる面を小さくしているため、夏場でも快適に着ることができます。こちらのガーゼも、日本で特許を取得しています」

■”快眠パジャマ”を実際に着てみた!

百聞は『一着』に如かず(?)ということで、今回は夏にオススメというクレープガーゼのパジャマを試着してみました。

  • 筆者もクレープガーゼのパジャマを試着した

    思わず「わあっ」と声が出たほど柔らかい触感だった

なるほど確かに、ふわっとした着心地で、他社のパジャマほどの重さは感じません。汗をかいている状態で着たのですが、蒸れず、適度に風が通ります。着る前は、麻素材のシャツのようなイメージも抱いていましたが、着た感触は、とにかく軽くて柔らかく肌に優しい。

  • クレープガーゼとマシュマロガーゼを比較中

    クレープガーゼとマシュマロガーゼの生地を比較中

また、洗い加工による自然な縮みしわがあるため、肌にベタッと触れないので、着心地もさらっとしています。ちなみに、アトピーの患者さんからも「蒸れない」「かゆくならない」と評判を得ているとのことで、日本アトピー協会の推薦品にもなっているそうです。

■結構いい値段! ちょっとした贅沢品にいかが?

快適で機能的ということはわかりましたが、やはり気になるのが価格ですよね。

──例えばマシュマロガーゼの長袖・長ズボンのパジャマであれば税別1万5千円~と、一般的なパジャマと比較してそれなりにいいお値段ですよね……!

「これまで、洋服には1万5千円を出すけれどパジャマにはなかなか出してこなかった。そんな人たちが『これでグッスリ眠れるのなら』と購入してくれている。睡眠の重要性に、皆さんが気づき始めているんでしょう。贈り物として購入する方も多くいらっしゃいますよ」

──たしかに、枕やマットレスより好みが別れるものではないので、プレゼントにも向いているかも。UCHINOのパジャマはちょっとした贅沢品として最適なのかも知れませんね。

  • 同社のショールームの様子。パジャマ以外にも様々な商品を展開している

    同社のショールームの様子。パジャマ以外にも様々な商品を展開している

マシュマロガーゼ / クレープガーゼのパジャマは、Webショップのほか、全国の百貨店でも販売されています。気になった方は、店頭で試着してみると良いでしょう。なおサイズの選び方について、穂積氏は「ガーゼは伸縮性がないので、少し大きめを選んでもらえたら。無地ならサイズはXLまで用意しています。ウェストはゴム+ひもの構造になっているので、ゆったりしたサイズを選んでも大丈夫です」と話していました。


長期予報では、今年は例年より気温の高い酷暑になる予想。

マットレスやベッドを買い替えるほどではないけれど、睡眠にちょっと気を使ってみたい。そんな方は、まずはパジャマを変えてみるのも一つの手かもしれません。

穂積秀一

「快適なバスタイムから快眠まで」をコンセプトに、心からリラックスできるライフスタイル提案しているUCHINOの商品科学研究室室長。商品開発や品質管理、知的所有権の取得などの業務に15年以上携わり、日々研究開発に従事している。商品情報のほか様々な情報をUCHINO公式HPにて随時発信している。