”見えにくい”つながりで個人的な目の病気の話をしてきましたが(第1回、第2回参照)、この連載のタイトルは「おじさんに役立つiPhone/Macハック」。おじさんといえば、ほぼ避けて通れないのが老眼です。老眼って、病気じゃないんですってね。加齢によって目の水晶体の弾力性が失われた結果、近くが見えにくくなる現象だそうで、ワタクシも40歳代に入った頃から老眼を自覚しはじめました。
老眼かなーと思っているおじさんに、今回はMacの表示を使いやすくするTipsをお届けします。もちろん「Macをもっと大きな文字で読みたい!」という皆さんにも有効ですよ。
ディスプレイ解像度を変更する
ディスプレイに表示される文字全般を大きくしたいなら、解像度を変更しましょう。システム環境設定>ディスプレイで、解像度の「変更」を選択。「デフォルト」から「文字を拡大」(左方向)のボタンを選べば、文字やアイコンなどが全体的に大きくなります。ただし、ディスプレイに表示される情報量は少なくなりますが、これは仕方がありません。おじさんなら、昔の解像度の低いパソコンを使っていたでしょうから、元に戻るだけです。
MacBookで文字を最大にすると解像度は1,024×640となりますが、これは疑似解像度でディスプレイとしての性能はそのままなので文字はギザギザしません。昔の解像度の低いディスプレイよりは全然見やすいですよ。
ブラウザの表示を拡大する
Webブラウザなどのアプリでは、「コマンドキー」+「プラス(+)キー」で、表示が拡大します。文字だけでなく画像なども大きく表示されます。拡大率はサイトごとに記憶されていて、再度開いた場合も同じ倍率で表示されます。表示を縮小するには、「コマンドキー」+「マイナス(-)キー」、実際のサイズに戻すには、「コマンドキー」+「0」です。この方法で拡大されないアプリは、各アプリの設定などをチェックしてみてください。
Officeの表示を拡大する
WordやExcelなど、Officeの文字が小さくて読みづらいと感じるのであれば、次の2通りで表示を拡大できます。ここではWordを例に説明します。
【1】ズーム
表示>ズームを選択して、拡大倍率を選択します。拡大倍率は最大500%まで。文字だけ大きくする、という機能ではありませんが、倍率に応じて文書全体が大きく表示されます。
【2】フォントの種類を変えてみる
ズームでも文字が小さい、もしくはちょうどいい倍率にならない場合、「スタイルの変更」でフォントの種類やサイズが変えられます。個々の文字をフォントでサイズ変更するのとは異なり、一括で文書全体の文字を大きくできるのが特徴です。
「スタイルの変更」は、書式>スタイルから「変更」を選択、もしくはWordのツールバーの「スタイル」にある「標準」を右クリックし「変更」を選択しても表示されます。同じ文字サイズでもフォントによってだいぶ見えやすさが違ってくるので、いろいろ試してみてください。こちらは、先ほどのズームとは異なり、文書自体の文字が変更されます。メールなどで共有した相手にもそのサイズで文字が表示されるので、注意してください。
フォルダやアイコンのサイズを大きくする
ファイル操作が(表示サイズ的に)目にツライのであれば、フォルダやアイコンのサイズを大きくしましょう。Macのアイコンは画像ファイルなどのサムネイルにもなっていますから、拡大するメリットは大きいです。Finderで、表示>表示オプションを選択後、「アイコンサイズ」を好きな大きさに変更してください。アイコンに付くテキストの大きさや位置も変えられます。
次回は、Mac使いおじさんに便利な「アクセシビリティ」や、音声入力の機能をご紹介します。