操作ログを活用した業務分析 - 西松建設
続いて登壇した西松建設の社長室 ICT企画部 古村文平氏は、操作ログを活用した同社の業務分析の取り組みについて紹介した。ログの分析の目的はセキュリティ対策とPC業務の見える化の2点。
セキュリティ面では、ソリトンシステムズのログ記録システム「InfoTrace-OnDemand」を利用し、USBメモリやクラウドストレージへの書き込みを記録。企業情報の持ち出しを監視しているという。これにより、いつ、誰が、何のファイルを、どのクラウドに保存しているかが把握できたという。
業務の見える化では、接続端末を監視することで、配布しているにもかかわらず、利用していないPCを把握したり、不適切なサイトを閲覧していないかを監視。また、よく利用しているアプリを把握することで、そのアプリの活用教育を増やすことで、生産性向上につなげているという。また、時間外のPC利用実態を把握にも利用しているという。
顔認証システムを活用 - 竹中工務店
最後に登壇した竹中工務店 グループICT推進室の高橋均氏は、同社の顔認証システムの導入について説明した。
同社では、PCのログイン認証にICカードとID・パスワードの2要素認証を採用していたが、カードの挿しっぱなしによるセキュリティ面の不安、外出時にはカードリーダーも持ち歩く必要があるという不便さ、経年劣化によりカードの破損や認証しづらくなるなどの課題があったという。
そこで、同社ではICカードの代わりに顔認証を利用することにし、現在、順次、切り替えを行っているという。
顔認証のメリットとしては、ICカードに比べ不正利用がしづらいこと、カード忘れの心配もないこと、外出時の付属品の持ち出しが不要な点があるという。また、経年による顔の変化に関しては、ソリトンシステムズのシステムでは30日ごとにマスターが更新されるため、認証できなくなる心配もないという。
同社は今後は、アプリの認証にも利用し、シングルサイオンを実現する予定だという。