6月18日に発生した大阪北部を震源とする地震では、高槻市の小学4年生の女の子が倒壊したブロック塀の下敷きとなって亡くなるという、痛ましい事故が起きた。何の前触れもなく起こる地震のその瞬間に、必ず子どもの側にいられるとは限らない。今回の事故で不安に思った親も多いのではないだろうか。
そんな中、防災科学技術研究所の特別研究員である島崎敢さんのTwitter(@shimazakikan)が話題となっている。その内容は、地震の時などに気を付けたい、街中の危険な箇所が、子どもでも分かるシンプルなイラストで紹介するというものだ。
イラストでは、今回事故の原因となったブロック塀をはじめ、瓦屋根、看板、鳥居など、地震発生時に破損や落下する危険性のある箇所をシンプルで分かりやすく紹介。ひらがなで「かんばんやまどガラスがおちてこないかな?」といった注意書きが書かれており、漢字が読めない小さい子どもでも理解できるように工夫されている。
壁編
「壁編」では、「ちかづかないほうがよいかべ」として、危険なブロック塀の6つの特徴が描かれている。
【近づかない方が良い壁の特徴】
- 道幅よりも高い壁
- 傾いている壁
- 重たい石の壁
- 背より高い壁
- 突き出してある壁
- ひび割れている壁
瓦屋根編
「瓦屋根編」では、「かわらがおちてくるところのみわけかた」として、屋根の瓦が落ちてくる位置が紹介されている。
【瓦が落ちてくるところの見分け方】
- 瓦は屋根の坂に沿ってよく落ちる(坂になっていない側にはあまり落ちない)
- 坂が急だとよく落ちる
- 道路から離れていれば道路には落ちにくい
その他編
「その他編」では、「ゆれたらどうなるかそうぞうしてみよう」として、店舗などの建物の看板や窓ガラス、自動販売機、神社などにある石の鳥居や灯籠について、地震が起きたらどのような危険性があるかが描かれている。
【店舗などの建物、神社など】
- (看板などの)金具はさびていないかな?
- 看板や窓ガラスが落ちてこないかな?
- 自動販売機の土台は、固定してあるかな?
- (神社など)石の鳥居や灯籠が倒れてくるかもしれないよ
大きな地震が起きた時、大人でもとっさに適切な行動をとるのは難しい。ましてや通学中など、大人と一緒でない子どもたちはさらに大きく動揺してしまうだろう。これを機会に、このイラストを参考にしながら、家の周りや通学路を子どもと一緒に歩いてみて、「ここは危ないね」「これは地震がきたら倒れるかもしれないね」と確認してみてほしい。
島崎敢さんのTwitterアカウント@shimazakikan