日本生産性本部と日本経済青年協議会はこのほど、「働くことの意識」の調査結果を明らかにした。同調査は3月12日~4月30日、平成30年度新入社員1,644人を対象に調査書記入形式で実施したもの。
働く目的を尋ねたところ、最も多い回答は、「楽しい生活をしたい」(41.1%)だった。この回答は平成12年度以降急増している。次いで多い「経済的に豊かになる」(30.4%)は過去最高値となった。一方、「自分の能力をためす」は減り続け、10.0%と過去最低を更新した。平成に入り増加していた「社会に役立つ」は低下に転じている。
「人並み」で十分か「人並み以上に働きたい」か聞いたところ、31.3%が「人並み以上」と回答した。この回答は平成25年から減少し続けており、今年度は過去最低を更新した。一方で「人並みで十分」は増加の傾向が続き、今年度は62.0%と過去最高を更新した。両者の差は30.3ポイントで、調査開始以来最大の開きとなっている。
「仕事」中心か「(私)生活」中心か尋ねたところ、今年度は常に「両立」が78.0%だった。残りの「仕事」中心と「(私)生活」中心、という回答に注目すると、「(私)生活」中心という回答は平成3年をピークに下がり続けている。しかし平成24年から「(私)生活」中心が再び増加しており、プライベート優先志向が強まっていることがわかった。
若いうちは自ら進んで苦労すべきか聞くと、34.1%が「好んで苦労することはない」と答えた。この答えは平成23年度から増え続け、今年度が過去最高の結果となった。逆に「進んで苦労すべきだ」は減り続け、ピーク時と比べると約20ポイント減少している。