翔泳社はこのほど、書籍『食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法』(税別1,800円)を刊行した。
同書は、植物の種子などに含まれる「レクチン」というたんぱく質に注目して執筆されたもの。原著『The Plant Paradox』は2017年春に刊行され、アメリカでベストセラーとなったという。グルテンフリーダイエットに続く、新たなダイエット法として、多くの人がこの食事法を実践しているとのこと。
著者のスティーブン・ガンドリー博士は、アメリカの心臓外科医。患者たちの治療を通じ、レクチンが現代人の健康を阻害していることを発見したという。レクチンは食物連鎖の長い歴史の中、生き残りをかけて作り出した物質で、昆虫・動物・ヒトなどの捕食者にとっては毒となるレクチンを生み出したとされている。
レクチンの大部分は植物の種子部分に含まれており、今まで「健康に良い」とされてきた食品に多く含まれているという。また、近年、グルテンフリーダイエットが流行しているが、グルテンは数千種類もあるレクチン(たんぱく質)の一種にすぎないため、グルテンだけを排除しても効果がないとのこと。
現在、人間の食生活の変化も影響し、レクチンは主に人間の腸へダメージを与えるようになったと考えられており、同博士はレクチンの排除が自己免疫疾患のほか、ダイエットなどに効果があると説明している。
同書では、4億年前から続く植物と動物の関係をめぐるサイエンスヒストリーとともに、まったく新しい食事法「レクチンフリーダイエット」を3つのパートで解説。さらに、食べても「良い食品」「ダメな食品」リストも収録した。また、糖尿病や認知症、心臓病、ALS、パーキンソン病といった重篤な病気を対象にしたスペシャルプログラムも掲載している。