iTunesへの統合から成長したポッドキャスト市場ではAppleが強い影響力を持つが、米Googleが6月19日 (現地時間)にAndorid用のポッドキャスト・アプリ「Googleポッドキャスト」の提供を開始、本格的にポッドキャスト市場攻略に乗り出した。

Googleポッドキャストは、ポッドキャストを検索してエピソードを再生、または登録できるプレーヤーアプリだ。エピソードをダウンロードしてオフラインで聞くことも可能。登録したポッドキャストのエピソードには、「おすすめ」欄の「新着エピソード」「一部再生済み」「ダウンロード」といったタブからアクセスできる。他にも「人気ポッドキャスト」「注目のポッドキャスト」、ユーザーと同じポッドキャストを登録した人が聴いているポッドキャストなど、パーソナライズされたおすすめがホーム画面に表示される。

再生機能は、最大2倍の高速再生、同0.5倍のスロー再生、30秒の早送り、10秒の巻き戻しといった機能を備える。

GoogleによるAndroid用ポッドキャストのネイティブ・アプリはこれが初めてだが、これまでもAndroidデバイスでGoogle検索を使ってポッドキャストを検索した結果からWebベースのプレーヤーを利用することができた。ポッドキャストの登録もサポートしており、登録や再生の情報はGoogleアカウントのクラウドサービスで管理される。Androidアプリ版もその仕組みに対応しており、ユーザーの登録や再生の情報が自動的に同期される。GoogleアシスタントもGoogleポッドキャストをサポートするので、たとえばスマートフォンで一時停止したポッドキャストの続きをGoogle Homeで聴くことができる。

ポッドキャスターは、Google向けにコンテンツを最適化することでリスナーの開拓を向上させられる。Googleは開発者向けガイドラインをアップデートし、新エピソードのインデックス化の促進、ポッドキャストへの直接リンクの生成、Googleポッドキャストからのデータ分析といったポッドキャスター向けのトピックを追加した。

Googleポッドキャストの今後について、Googleは「AIを用いてより良いポッドキャストの視聴体験を実現するためのローンチパッドになる」としている。たとえば、スピーチ認識技術が向上すれば、正確な自動字幕が可能になり、周りが騒がしい場所でヘッドフォンがなくても音声ポッドキャストを楽しめる。さらに字幕をGoogle翻訳して他の言語でも提供するというような可能性が広がる。