6月、梅雨の季節。毎日グズついた天気ばかりだと、気分も沈みがち。でも、「なんだか憂鬱だなぁ~」なんて、ジメジメしている場合じゃないぞ、ビジネスマン諸君。暑い夏に向けて心身ともに気合を入れなくては!  そこで今回は、上野の自然食ビュッフェレストラン『大地の贈り物 上野店』の「ホット&スパイシーフェア」で刺激と美味しさをもらってきた。

  • 店頭から延びるビュッフェスタイルのメニューの数々はワクワクさせられる

夏バテも吹き飛ぶスパイシーフェア

JR御徒町駅北口より徒歩3分、地下鉄銀座線上野広小路駅 A4番出口 徒歩1分。鈴乃屋ビル4Fにある『大地の贈り物 上野店』は、全国各地から取り寄せた季節ごとの旬な野菜を中心としたビュッフェスタイルのお店。その名の通り、大地の恵みをふんだんに使った、体に優しい自然食メニューが人気なんだとか。店内のデザインは田舎の台所をイメージしているそうで、上野の街中にありながらホッと心安らぐゆったりと広い空間になっている。

  • エレベーターを降りると目の前にはタイムスリップしたかのような光景が待っていた

  • 半個室的な丸テーブル席。外から見ると……

  • 樽になっているのだ! そして上からは釜が。どう見てもUFO

そんなイメージとはちょっとギャップを感じさせるのが、5月7日(月)~7月1日(日)の期間限定で開催されている「ホット&スパイシーフェア」だ。どんな発想からこのフェアが誕生したのか、料理長の岡崎智彦さんに話を訊いてみた。

「5月6月って梅雨の時期で、体が疲れている方もいらっしゃると思うんです。そこで、食べて汗をかいてデトックス効果があるようなメニューを考えようと思ったのがはじまりです。辛いものを食べて活力が湧くようなラインナップにしました」

そのラインナップを見てみると、アジアンテイストなメニューが多いような?  「アジアに寄ってますね。その方が日本人には親しみやすいのかなと。作ってみて後で気付いたんですけど(笑)」

  • 「これが東京だよおっかさん」。賑やかな街の景色を見下ろせる窓際の席。上京してきた親御さんを連れてくる親孝行なお客さんもいるようだ。

と、正直な料理長。はは~ん、さてはあんた、自分が食べたいものを作ったね?  と一瞬思ったものの、「せっかくお客さまに来ていただく以上は、家で作れるようなものではなくて、ローストポークやチリコンカン(豚肉と3種豆のメキシカン煮込み)のような手の込んだメニューをご用意して、お客さまに喜んでもらおうと思いまして」とのこと。料理長としての心意気が現れたラインナップなのだった。疑ってごめん。

  • 海外から来たお客さん、これがジャパンのママの味デス

ピリッと来る辛味が食欲を増強

ということで、さっそく、野菜コーナーから順番に料理をチョイス。野菜に合うお味噌が3種類もあったり、ドレッシングもたくさん用意されているから、どれにしようか迷ってしまう。それにしても、ビュッフェで料理を選んでるときの我が集中力の鋭さよ。普段は気が散りまくっているのに、美味しそうなものを前にした人間ってすごい。そんなことを考えつつ、ホット&スパイシーなコーナーからデザートコーナーまでをまんべんなく廻り、9つに小分けされたトレーにギッシリ料理を乗せてきた。いただきます! !

  • ビュッフェのスタートはやっぱり新鮮な野菜たちから!

まずはトレーとは別に取ってきた「国産鶏ひき肉と韮の台湾ラーメン」。料理長おすすめの一品だ。ほどよい辛さでにんにくの香りもあり食欲をそそる。ツルツルの麺にコクのあるスープとラー油を使って炒めた香ばしい鶏ひき肉がよく絡み、いくらでもスルスルっと食べることができそうだ。こちらも自分で作ることができるので、新鮮なニラをたっぷり乗せて召し上がれ。

  • 「国産鶏ひき肉と韮の台湾ラーメン」は何杯でもスルスルいけちゃいそう

「山椒たっぷり四川風麻婆豆腐」は、あまり辛くしすぎてしまうと、食べる人を限定してしまう。そのため、辛さを抑え気味にして四川風のテイストを出すために、中国四川地方の山椒、花椒(ホァジャオ)を振っているのが特徴的。なので、見た目よりは思ったほどは辛くはない。だが、花椒によってもたらされる刺激が結構キョーレツ。しかし、この舌が痺れる感じはクセになりそう。

  • 続いて「山椒たっぷり四川風麻婆豆腐」が待ち受けていた

「スパイシーローストポーク」はケイジャンスパイスが塗り込まれたオリジナルの味付け。スパイスが付いた外側からは豊かな香りが広がり、肉はとても柔らかくて口の中でほどける感じ。とても気に入ったのが、「豚肉と3種豆のメキシカン煮込み」。それぞれの豆の異なった食感と、辛さと旨味が混然一体となったソースが後を引く味で、トルティーヤチップスに乗せて食べていたら飲み物がほしくなってきた。

  • スパイシーローストポーク

  • ホット&スパイシーのメニューの中で一番気に入ったのは「豚肉と3種豆のメキシカン煮込み」

豊富すぎるドリンクメニューも自慢

ドリンクメニューで目を見張るのが、梅酒が100種類も用意されていること。黒糖梅酒、あらごし梅酒、カテキン緑茶梅酒、焼酎やブランデーベースの瑞泉沖縄黒糖入梅酒、百年梅酒etc…梅酒ってこんなに種類があるって知らんかった。

  • 梅酒が100種類も用意されている飲食店ってもしやここだけでは?

中には日本酒ベースの「八海山の原種で仕込んだ梅酒」なんていう、名前だけですでに酩酊気分を味わえそうな梅酒まで。ピーク時にはドリンクカウンターに長蛇の列ができるというから、きっと100種類制覇したお客さんもいるに違いない。いや、いないかな。だったら今後挑戦してみよっかな?

  • 「八海山の原酒で仕込んだ梅酒」その名前だけで間違いなく美味いってわかる

もちろん、定番のビールやハイボール、サワー類をスパイスが効いた料理を食べつつ一気に流し込むのも醍醐味だ。また、ビュッフェのコーナーにあるお茶にも注目してほしい。ハーブティーをはじめ、なんとティーパックが30種類も用意されている。女性のお客さんにはとても喜ばれているそうだ。さらに、飲み放題プランもあり。お酒が好きな人もお茶が好きな人もソフトドリンクが好きな人も楽しめるように工夫されているから、どんな人と一緒に来店してもOK。

  • お茶の種類がこんなにも! 女性人気が高いのも頷ける

  • 突如現れるチョコレートファウンテンに驚くやら嬉しいやらで感情がくちゃくちゃ

美味な『贈り物』は他にも!

料理はほかにも、「スンドゥブチゲスープ」「坦坦かた焼きそば」「豆乳グリーンカレー~ココナッツ風味~」等、食べきれないほど豊富。グリーンカレーは、ココナッツミルクだけでなく、豆乳を使っているところにオリジナリティがある。この店ならではのものを、ということで料理長が考えた、辛さの中にもまろやかなコクがあるカレーだ。どの料理も辛みがあるものの、汗をじんわりとかいてデトックス効果があるような料理を、あくまでも美味しく味わってほしいというのがこのフェアのポイント。

一見、文字通り超辛そうな「激辛アラビア―タ」も、確かに辛いものの、しっかりトマトからソースを手作りしているから、表面だけの辛い料理ではなく、味に深みがある。つまり、どの料理も「辛さ」よりも「旨さ」が勝っているから、辛いものはついつい敬遠してしまう、という人にもおすすめしたい。

  • ひえぇぇ〜辛そう! まさにホット&スパイシーな「激辛アラビアータ」

また、「チーズタッカルビ風チキン」は、タレにキノコと鶏肉を入れて、炒め煮にして耐熱の皿に入れてグラタンのように焼いて提供している料理。ビュッフェで常に火にかけた鍋を出しておくわけにはいかないが、いまだにブーム的な人気のあるチーズタッカルビをなんとかビュッフェで提供したいという工夫の結果こういう形になったのだとか。なるほど、美味しさのクオリティをいかに保ち続けるかが、ビュッフェ料理のむずかしいところ。

  • チーズタッカルビ風チキン」

「作りたてを出した瞬間と、下げるまでの味がなるべく変わらないようにしたいと思ってます。来てくれたお客さまに、“この前食べた店の方が美味しかった”ってガッカリされるのが嫌なんですよね。だから、なるべく品質が変わらないようなレシピ作りや提供の仕方は常に考えているんです」

料理長、ア、アツい! 本当にただただお客さんに美味しい料理を食べてほしい、との心意気が、こんなにも美味しくてほっこり安らげるお店を作っているのだろう。お店の雰囲気も店員さんもグッドな『大地の贈り物』の「ホット&スパイシーフェア」、まさに最&高。7月1日まで開催しているので、夏を迎える前に刺激と美味さを体感してみよう。

☆ビュッフェ料金
■ランチ
大人平日1,890円、土・日・祝1,990円/小学生1,000円/4歳以上500円/3歳以下無料
■ディナー
大人2,990円、梅酒+樽生スパークリングワイン飲み放題プラン3,490円、梅酒+ビール・サワー放題プラン3,990円、プレミアム飲み放題プラン4,290円/小学生1,500円/4歳以上500円/3歳以下無料
※すべて税込価格

●information
「大地の贈り物 上野店」
東京都台東区上野1-20-11 鈴乃屋ビル4F
電話:03-3836-2640
営業時間:ランチ11~16時、ディナー17~22時
定休日:無