東武鉄道は14日、東上線池袋駅にて「TJライナー」運行開始10周年を記念したヘッドマーク掲出列車の出発式を開催した。池袋駅18時0分発「TJライナー1号」の発車に合わせてイベントが行われ、記念ヘッドマークを掲げた同列車を地元小学生らが見送った。
「TJライナー」はロングシート・クロスシートに転換可能な車両50090型を使用し、2008年6月14日から運行開始。着席整理券の購入で乗車可能な座席定員制列車として、現在は池袋発の下り列車が夕方以降に平日13本・土休日9本、池袋行の上り列車が平日朝の通勤時間帯に2本設定されている。近年、関東の大手私鉄でロングシート・クロスシート転換車両を使用した有料列車の導入が続いており、50090型で運行される「TJライナー」はその先駆けとなった列車のひとつといえる。
運行開始10周年を記念した出発式では、東武鉄道池袋駅長の小林健氏と、「TJライナー」と同じ2008年6月に生まれた地元小学生9名が参加。「TJライナー」の車内自動アナウンスを担当する“女子鉄”アナウンサー、久野知美さんが進行を務めた。小林駅長は「皆様のおかけで『TJライナー』は1,100万人以上のお客様にご乗車いただいています。今日は10歳を迎える小学生の皆さんもお祝いに駆け付けてくれました。この機会に、『TJライナー』をもっと有名にしていきたいと思っています」と挨拶した。
「TJライナー」の乗車ホームである池袋駅5番ホームでは、列車の入線を前に小学生たちから乗客へ記念グッズ(ボディシート)の配布も行われた。17時49分頃、星10個をあしらい「10th ANNIVERSARY」とデザインされた記念ヘッドマークを掲げ、50090型が4・5番ホームに入線。スーツ姿の男性客や鉄道ファンらを乗せた「TJライナー1号」は18時頃、小林駅長と小学生代表による出発合図で発車した。ホームを離れ、川越・小川町方面へ向かう「TJライナー1号」を小学生たちが手を振って見送った。
東武鉄道は6月9日から7月31日まで「TJライナー運行開始10周年記念企画」を展開しており、7月28日の事前予約制ツアーでは50090型の記念ヘッドマーク掲出列車が池袋駅から森林公園検修区まで走行。久野知美さんが乗車し、車内でのイベントなどが予定されている。記念ヘッドマーク掲出列車は東上線池袋~小川町間で11月30日まで運行される。