東京都国立市はこのほど、2006年に解体された旧国立駅舎を開業当時の姿で再建する工事を6月7日から開始したと発表した。工期は2020年2月28日までを予定している。
旧国立駅舎は赤い三角屋根で国立市のシンボルとして親しまれたが、高架化にともなう建直しを理由に解体されていた。
国立市はこれを開業当時の姿に復元するため、2017年にJR東日本から再建するための用地を購入。その後、防火地域に木造文化財建造物を建築するために必要な建築基準法適用除外の認定を東京都建築審査会から受けるなど関係各所との調整を経て、再建工事の着手にこぎつけた。事業名称は「旧国立駅舎再築事業」。ほぼ旧駅舎があった位置に再建される。
国立市は現在も旧国立駅舎の部材を保管しており、再建にあたり、できる限りこれを使用して1926(大正15)年の開業当時の姿を再現する。完成後は観光案内所や展示スペースなどの情報発信機能、多目的スペースなどを備えた施設として活用するという。