日本の歯科医・歯科衛生士における使用率が10年連続ナンバーワンであるなど、大きな支持を受けるフィリップスの電動歯ブラシシリーズ「ソニッケアー」。しかし、日本での電動歯ブラシのユーザーは2割未満だといいます。
そこで、電動歯ブラシ初心者に向けた新製品として、フィリップスから7月2日に発売されるのが「ソニッケアープロテクトクリーン」シリーズです。フィリップス・ジャパンは、6月11日、新製品の発売に先駆けた説明会を開催しました。
フィリップス・ジャパン パーソナルヘルス オーラルヘルスケアシニアマーケティングマネージャーの松田博幸氏によると、電動歯ブラシの利用者はドイツ33%、イギリス25%などに比べて日本は20%以下に留まります。その理由としては「手磨きで満足している」(58%)、「価格」(35%)、「ランニングコスト」(18%)と、1本100円~200円くらいで買える通常の歯ブラシに対してコストが高いことが挙げられます。
しかし、昭和大学 歯学部 歯科保存学 美容歯科科学部門 真鍋厚史教授は、「正しい歯磨きは磨き残しの有無。すべての歯間に入り込める音波歯ブラシは有効。手磨きの一番の利点は安い以外にありません」と話します。「手磨き以上に効果の高い電動歯ブラシのよさを伝える必要がある」とも。フィリップは電動歯ブラシについて、ユーザーの裾野拡大を目指して今回のソニッケアープロテクトクリーンを投入します。
一方で、電動歯ブラシに対してはコスト以外にも、「磨く力が強すぎる」「歯を傷つけてしまうのではないか」という、苦手意識や懸念から利用しない人も多いそうです。フィリップスの松田氏によると、「初めて電動歯ブラシを使う人はブラシを強く当ててしまう傾向にある」とのこと。
そこで新シリーズで搭載されたのが"過圧防止センサー"です。ブラッシングで力を入れすぎるとセンサーが反応し、ハンドルランプと振動によって知らせることで、力の入れすぎを防ぐための機能です。
新シリーズでは、3つのモデルをラインナップ。動作モードは、スタンダードモデル「ソニッケアープロテクトクリーン」が通常のブラッシングモードである“クリーン”のみ、上位モデルの「ソニッケアープロテクトクリーン<プラス>」が歯茎ケア用の“ガムケア”を加えた2種類、最上位モデルの「ソニッケアープロテクトクリーン<プレミアム>」はさらにステイン除去に有効な“ホワイト”モードを加えた3種類のモードが搭載されています。ブラッシングの強さはスタンダードモデルが2段階、他の2モデルは3段階で設定可能です。
いずれのモデルにも、ホワイト用とガムケア用の2種類の替えブラシが同梱されています。また、最上位モデルでは、最上位シリーズ「ダイヤモンドクリーン スマート」と同様に、ブラシヘッド内蔵の“RFID機能”を読み取る認識機能を搭載し、ブラシヘッドを取り付けるだけで、最適なモードと強さレベルを自動設定してくれまず。
ブラシヘッドは3カ月で交換を推奨
フィリップスでは、ブラシヘッドの交換時期は約3カ月を推奨。実際には半年ほど使用し続けるユーザーが多いことから、新製品ではすべてのモデルにブラシヘッドの交換時期を知らせるための機能が搭載されています。
ブラシヘッドに内蔵されたチップが、ブラッシングの圧力や時間を記録。そこから算出した適切なブラシ交換時期になると、本体下部のランプが点灯する仕組みです。この機能は、2017年9月に発売されたソニッケアーの最上位シリーズ「ダイヤモンドクリーン スマート」にて、フィリップスの電動歯ブラシとしては初めて搭載されました。「3カ月というブラシヘッドの交換時期も啓蒙したい」という理由から、新製品でも採用されたとのことです。
フィリップス・ジャパンマーケティング&BCD兼戦略企画・事業開発統括本部長の相澤仁氏によると、生活の質の向上を通じて健康に寄与していくことをグローバル全体で目指すフィリップス。そのなかでも口腔ケアは、慢性病疾患の予防に重要なカテゴリーと位置づけ、注力していく分野とのことです。
ソニッケアーは、毎分約31,000回の高速振動と幅広振動の組み合わせによる音波水流によって、毛先が届きにくい歯のすき間や奥歯の歯垢をしっかり除去できるのも特長。昭和大学の真鍋教授も「フィリップスは音波の回数がちょうどいい。よく研究されていると感じます。力を入れずに短時間で効率的に歯垢を取ることができ、家族みんなで使っています。学生にも、ソニッケアーを使った正しいブラッシングの実習を行っています」と明かしました。
また、真鍋教授とともにトークショーを行ったフリーアナウンサーの高橋真麻さんも「親しい歯科医のすすめで8年ぐらい前からソニッケアーを使っています。洗面所にあってもデザインがスタイリッシュなのもいいですね」と魅力を語りました。