山本美月、山本舞香、桜井日奈子ら勢いのある女優・モデルが所属する事務所・インセントに今年3月、16歳の原石が加入した。わずか数カ月前まで普通の高校生だった出口夏希は、渋谷でスカウトされたことで運命が変わる。声を掛けたスタッフが、「初めて会った時は、清楚で透明感が抜群で、すごく笑顔も可愛くて、人懐っこい雰囲気もあって、こんな子がまだ東京にも居たんだと思うくらい衝撃でした」と絶賛する美少女は今後、どのように磨かれていくのか。人生初のインタビューで探ってみた。
怖くなって逃げていたスカウト
――スカウトされたのは3カ月前。つい最近の出来事ですね!
渋谷の宮益坂で声を掛けていただきました。後ろからトントンと肩を叩かれて、正直「こわっ!」と思ってしまって(笑)。友だちと、串カツの「串家物語」に行く途中でした。
――串カツを食べながらだと、スカウト話でも盛り上がりそうですね。
お店を間違えたのか、たどり着いたのが「串カツ田中」という居酒屋だったので、ファミレスに行きました。スカウトのことはそんなに話さなかったかもしれませんが(笑)、マネージャーさんが山本美月さんの名前を出していたので、友だちもビックリしていました。
――それまでスカウトは?
何回かありました。でも、一人で話しかけられた時は、怖くなって逃げてしてしまうんです(笑)。今回は、友だちが一緒だったので、たまたま足を止めてお話を聞きました。
――事務所からの熱意が伝わったみたいですね。
はい(笑)。親には、事務所に何回か話を聞きに行った後に伝えました。
――そこは一人で?
一人で行きました。
――事務所に一人で行くのは、それこそ不安にならなかったんですか?
資料をいただいて、所属している方々を知ることができたので、そこまで不安は感じませんでした。
――事務所ではどのようなことを聞かれたんですか?
日常生活のことを細かく聞かれました。いろんなスタッフさんが次々と入れ替わって…質問攻めです(笑)。その後、両親には「スカウトされたから、事務所に入るね」と伝えました。
――あっさりしてますね(笑)。
そうですね(笑)。すぐに反対されたんですけど、「やりたい」という真剣な気持ちを伝え続けたら、折れてくれました。母がずっと反対でしたが、最後は父が「いいんじゃない?」と理解して、最終的には受け入れてくれました。
フェアリーズの下村実生が好き
――芸能界への憧れは?
モデルさんや女優さんを見て「すごいなぁ」と思うくらいで、自分がなろうなんて全く……。オーディションも応募したことないくらいで。今でも実感湧いていません。もともとフェアリーズの下村実生さんが好きで、『Seventeen』を買いはじめたきっかけも、実生さんが出ていたからです。
最初は反対していた親も、宣材写真を見せると態度が変わって、今では仕事のことを報告する度に喜んでくれるので良かったと思います。
―― 最初の仕事は?
「しまむら」さんの撮影が最初のお仕事でした。
――インスタにも写真がアップされていましたね。
ポーズも何も分からなかったので、それとなく見えるようにモデルさんのポーズをマネしました(笑)。それまで、ファッション誌では主に顔しか見てなかったんですよ。もうちょっとポージングにも注目しておけばよかったと後悔しました。衣装は8着ぐらいで、最初の1~2着目は何にもできなくて、最後の方は少しずつ慣れていったような気がします。
――撮影の前日は?
本当に「どうしよう!どうしよう!」とパニックで、雑誌のポーズを見よう見まねで。現場には私と歳が近い方もいて、撮影の合間には学校で流行っていることとかの話で盛り上がりました。
東進ハイスクールのCM「自分じゃないみたい」
――東進ハイスクールのWEB CMに出演しましたね
私が演じたのは「優等生」。歩きながら単語帳で覚えているところ、勉強しているところをひたすら撮っていたと思います。単語を実際に読み上げたり、勉強に集中したり、普段通りの自分を意識しました。
――さきほどの写真撮影では自分の写真を見るのが恥ずかしかったみたいですが、映像はいかがですか?
不思議な感じです(笑)。自分じゃないみたい。東進ハイスクールの撮影では、最後にカメラをじっと見つめるシーンが特に印象に残っています。「これから頑張る!」みたいな眼差しをするようにと言われて、結構長い間、カメラを見続けていました。
――インスタには、事務所の先輩である山本舞香さんと対面した時の写真もアップされていましたね。
舞香さんの舞台を観に行かせて貰った際に、写真を撮ってもらいました。最前列の真ん中だったんですが、すごく面白い作品だったのでたくさん笑ってしまいました。楽屋にあいさつに行かせていただいた時、「一緒に写真撮ろう!」と言ってくださって、本当にうれしかったです。芸能界に入る前から好きだったので、「……本当にいいんですか?」と信じられなくて(笑)。会話の内容は……緊張してほとんど覚えていません。
――そういえば、中国語話せるそうですね?
はい。母が中国出身なので、小さい頃から会話して自然と話せるようになりました。事務所に入るまで特別なこととは思っていなかったので、驚いています。
これまでの将来の夢は「特にありません」
――声をかけられるまで、将来の夢は?
「やりたいことは特にありません」と答えていました(笑)。小学校の時は「ケーキ屋さん」とか「学校の先生」とか、結構やってみたいお仕事がたくさんあったんですが、中学生になるとどれも自然と諦めていって。習い事は……ダンスとプールを少しだけ習っていました。本当にちょっとだけです。
――それぞれ何かきっかけがあったんですか?
水泳は、泳げないと学校の授業で恥ずかしいなと思って。でも、なかなか上達しなくて途中でやめてしまったので、今でも泳ぎは苦手です。
ダンスはヒップホップ系で、公園で踊っている人たちを見ていたら誘われて。引っ越すことになって、続けられなくなりました。そこからは何もやってないです。本当に普通の中学生で、部活もやっていません。
――これから忙しくなりますよ!友だちはどのような反応ですか?
みんな変わらないんですけど、「初めて尊敬した!」と言ってくれる子がいて(笑)。普通に学校に行って、生活じたいもそこまで変わらないので、今もそこまで実感が湧いてないんだと思います。
――今後の目標は?
モデルさんや女優さんへのあこがれはありますが……こういう時、なんて言えばいいんだろう(笑)。がんばります!
■プロフィール
出口夏希(でぐち・なつき)
2001年10月4日生まれ。東京都出身。身長162センチ。趣味は食べ歩き、特技は中国語。