「Shake Shack」(シェイクシャック)が日本で10カ所目となる新たな店舗をオープンした。場所は大阪・梅田。“黒船来航”にも例えられた日本進出で成功を収めたシェイクシャックが、満を持して関西に上陸する構図だが、それは何を意味するのか。

  • シェイクシャックのハンバーガーなど

    シェイクシャックの大阪上陸は何を意味するのか

国内10店目のシェイクシャックは大阪

6月1日のオープンに先立つこと1週間前の5月25日、「Shake Shack 梅田阪神店」の内覧会が開かれた。席数136席の広い店内には大阪・関西の報道関係者が集まったが、筆者が予想したほどには“ごった返す”感じではなかった。大阪のメディアは、まだ事の重大さに気づいていないようだ。

  • シェイクシャックが入居する阪神百貨店梅田本店

    関西初のシェイクシャック。場所は第一期棟の建て替えが竣工したばかりの阪神百貨店梅田本店1階

シェイクシャックは米国・ニューヨーク発祥のハンバーガーレストランである。マディソンスクエアパークに慈善活動で出したホットドッグのカート(屋台)が評判を呼んで、創業者のダニー・マイヤー氏が2004年に常設店をオープンした。今では世界13カ国に176店を展開する。

日本のシェイクシャックは大阪の梅田阪神店で10店目。海外店舗数トップである中東・アラブ首長国連邦の11店まであと1店、2位のサウジアラビアと並ぶ10店の店を持つ日本は、世界でも「シェイクシャックが多い国」ということになる。

  • シェイクシャック梅田阪神店の外観

    梅田阪神店のデザインコンセプトは「Through the Window」。御堂筋に向いた大きな窓の外にはテラス席が44席。「HEP FIVE」の赤い観覧車も見える

日本上陸は大成功? 運営会社社長の見解は

2015年11月の日本上陸以来、2年と7カ月で10店と、着実に店舗数を伸ばしてきたシェイクシャック。今や日本のハンバーガーシーンを力強く牽引している感さえある。これはもう、十分な「成功」と言えるのではないか――。

国内のシェイクシャックを運営するサザビーリーグの角田良太社長に聞いてみると、「まだ成功だとは言い切れない」とあくまで慎重な構えだ。「本当に成功だったかどうかは、あと2、3年してわかること。いま望むのは、日常生活の中で月に1度でも『やっぱり食べたいね』と思っていただけること。そして、その中できちんと店が回っていること」と、段階を踏んだ確かな成功を目指す。

  • サザビーリーグの角田社長

    5月25日に開催されたプレス向け内覧会で挨拶する角田社長