COMPUTEX 2018では、Acerのゲーミングブランド「PREDATOR」ブース、そしてASUSのゲーミングブランド「ROG」ブースで、NVIDIAのG-Sync HDR技術に対応した27型ゲーミングディスプレイがそれぞれ展示されていたので紹介していきます。いずれも製品自体は発表済みですが、改めて価格や投入時期が(一部)明かされました。

G-Sync HDRは、2017年のCESで発表されたディスプレイ表示技術。もともとは2013年に発表されたG-Syncは、同社製グラフィックスカードと対応ディスプレイとの組み合わせることで、映像のティアリングやがたつきを抑え、遅延を減少させる技術です。目まぐるしく動く映像をなめらかに表示することで、動きの早いFPSなど、特にゲーミング用途に適します。

このG-Sync技術を、文字通りHDRに対応させたものがG-Sync HDRです。高速なリフレッシュレートに加え、HDRならではの高コントラストや鮮やかな色彩が特徴となります。

Acer Predator X27

Acerの「Predator X27」は、液晶解像度が3,840×2,160ドットの27インチ4Kディスプレイ。一見普通のディスプレイに見えなくもないですが、三角を組み合わせたようなスタンドや、背面上部の光る(LED)通風孔などのゲーミングデザインに目が行きます。

  • Acer Predator X27

2017年4月27日(米国時間)にニューヨークで開催された「next@acer」で発表された製品。特徴としては、先に上げた4K HDR対応、144Hzのフレームレート、1000nitの最大輝度、Adobe RGB 99%の色域カバー、Tobiiのアイトラッキング(視線計測)技術などがあります。曲面ではなく、フラットな形状です。

発表当初は発売日、価格は未定でした。ブーススタッフの話では、発売時期は2018年の後半投入、価格はいまだ未定とのこと。

6月頭頃に、米国の通販サイト「Newegg」や「Amazon」にて1,999ドルで売られていたこともありましたが、Neweggでは取り下げられたのか6日18時時点では「PRE-RELEASE」として予約もできず、価格も非表示の状態となっています。しかし米Amazonでは1,999.99ドルで購入可能。ちなみにこの話をスタッフにしたところ「公式で出したものじゃないから……」とやんわりたしなめられました。

  • 本体背面。プレデターのロゴと、背面中央に大きくデザインされた光る通気口が目を引く。スタンド中央の丸ヒンジにより、軽い力でディスプレイの角度を左右に調節できる

  • スタンド部は三角を組み合わせたような独特のデザイン

  • 側面から。インタフェースはHDMI 2.0, DisplayPort 1.4, USB 3.0×4など。ちなみにベゼル周囲に備え付けられているカバーは当初オプションだったようだが、「外したければ外せるが」標準で備え付けられているものとのこと

ROG Swift PG27UQ

ASUSの「ROG Swift PG27UQ」も、27型4K解像度(3,840×2,160ドット)のG-Sync HDR対応ディスプレイ。スタンド下に投影されるロゴや、背面の光るロゴ、基板のようなデザインも面白く、いかにもゲーミング然といった雰囲気のデザインとなっています。

  • ROG Swift PG27UQ

国内向けにも5月25日に発表され、6月以降に発売するとしていました。今回ブースで聞いたところ、日本向けには6月6日から2~3週間後に発売されるとのことで、当初の予定通りのスケジュールとなります。価格は、グローバルで約2,000ドル(!)の予定です。

G-Synk HDRのほか、米VESAが定めた、PC向けディスプレイを対象としたHDRの品質基準「DisplayHDR 1000」認証を受けていることも特徴。144Hzのリフレッシュレートで、輝度は標準で600cd/平方メートル、ピーク時で1,000cd/平方メートル。周囲の明るさに応じて自動で輝度を調整することも可能です。

  • 本体側面。ディスプレイ裏のロゴはASUS Aura Syncに対応し、同社デバイスと連動したライティングが可能だ。インタフェースはHDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1など

  • スタンド下部のアップ。スタンド下部の光るロゴは、当初は単にデザインだと思っていたが、こうしてみるとスタンドが宙に浮いているような印象も受ける

  • スタンド上も光る