「無駄」をテーマに発明品を作り続けるメイカー・藤原麻里菜さん。基本的に”無駄なもの”しか作らないという彼女がこれまでに製作した作品数は、なんと200点にもなるという。COMPUTEX TAIPEIとは関係無いのだが、ちょうど同時期に、台北で彼女の個展「無用発明展」が開催されており、COMPUTEX開幕前日に見てきたので、ここで紹介しよう。
無駄好きの、無駄好きによる、無駄好きのための個展
ちなみに筆者も、無駄なものを作るのが大好きだ。基本的に、単に面白いから作るのであって、それが役に立つかどうかなどということは些細な問題に過ぎない。「無駄」好きとしては、ちょうど「無駄」がテーマの個展をやっていると聞いたからには、行かないわけにいかなかった。
今回、台北で展示しているのは、「歩くとおっぱいが大きくなるマシーン」「インスタ映え台無しマシーン」「札束で頬を撫でられるマシーン」など代表作10点。1つ1つの説明は省略するが、藤原さんのYouTubeチャンネルに動画が投稿されているので、詳しくはそちらを参照して欲しい。
代表作の「歩くとおっぱいが大きくなるマシーン」。まあ、そのまんまである |
1万人以上が来場、「無駄」は言葉の壁を超える
告知などはほとんどしておらず、スタッフとは「1日100人くらい来たら嬉しいね」と話していたそうだが、最初の土日だけで1万人を越える来場者があったという。今回の取材中、筆者は来場者の様子をチェックしていたのだが、みんな面白そうに笑っていて、「無駄なもの」は台湾でも受け入れられているようだった。
藤原さんが「無駄づくり」を始めたのは2013年のこと。もともと、何かを作る技術があったわけではなかったが、数年前からは電子工作なども始め、最近はArduinoも活用しているそうだ。ただ、技術力を磨いても、作るのはあくまで「無駄なもの」。そこは最初から一貫している。
藤原さんは「ここで個展を開いてみて、言葉や文化の壁を越えるのがすごく楽しいということに気付いた。台湾でも興味を持ってくれる人が多かったので、次はフランスでもやってみたい」と意気込む。
個展は2018年6月2日(土)から10日(日)まで、台北の「華山 Laugh&Peace Factory」にて開催中だ。入場は無料。COMPUTEXのために台湾に来ている人は、時間があるときにぜひ訪れてみてはいかがだろうか。