近年、働き方の多様化し「副業」を始める人が増えているという。今年1月には厚労省が副業/兼業の促進に関するガイドラインを発表。日本企業の間でも副業解禁の動きが広がりつつあるが、いまだ「副業禁止」としている会社も少なくないようだ。

そこで今回は、マイナビニュース会員に「副業/兼業」に関する調査を実施。504人中、副業が許可されていないと答えた299名に「副業/兼業を許可してほしいと思うか」尋ねてみた。

  • あなたの職場は副業/兼業を許可されていますか?

    副業/兼業を許可してほしい?

Q.あなたの職場は副業/兼業を許可されていますか?

  • あなたの職場は副業/兼業を許可されていますか?

    Q.あなたの職場は副業/兼業を許可されていますか?

はい 40.7%
いいえ 59.3%

Q.副業/兼業を許可してほしいと思いますか?

思う 72.6%
思わない 27.4%

  • 副業/兼業を許可してほしいと思いますか?

    副業/兼業を許可してほしいと思いますか?

「副業/兼業を許可してほしい」と答えた人の意見

収入を増やしたい

  • 「もっと稼ぎたい」(38歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「本業の給料だけでは、欲しい物が買えない」(52歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
  • 「基本給が安いので、副業で収益を増やしたい」(33歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
  • 「本業の給料だけだと生活が苦しいから」(34歳女性/総合商社/事務・企画・経営関連)

色々なことを経験したい

  • 「金銭面だけでなく、他方面の経験が出来るから」(55歳男性/住宅・建材・エクステリア/事務・企画・経営関連)
  • 「自己啓発のため、本業と異なる分野の経験を積みたい」(51歳男性/半導体・電子・電気機器/メカトロ関連技術職)
  • 「社内の雰囲気は閉鎖的に思えるので、自由な発想の組織を味わいたいから」(48歳男性/フードビジネス/事務・企画・経営関連)
  • 「色々なスキルを身に着けて人生を楽しめたらと思う」(55歳男性/重電・産業用電気機器/その他技術職)

時間を有効活用したい

  • 「空いている時間やスキマ時間を有効に使えるから」(33歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「本業の休日や空き時間を有効的に使えるから」(36歳男性/食品/営業関連)
  • 「会社の休日とかを有効に使用したい」(60歳男性/公益・特殊・独立行政法人/IT関連技術職)

気分転換に

  • 「気分転換になると思うので」(40歳男性/専門店/事務・企画・経営関連)
  • 「なるべく稼ぎを多くしたいということもあるが、気分転換にもなればと思う」(59歳男性/ビル管理・メンテナンス/事務・企画・経営関連)

その他

  • 「人脈や仕事の幅も広がり、自分のやりたい仕事が出来そうだから」(41歳男性/輸送用機器/技能工・運輸・設備関連)
  • 「就業時間外の生活を制約されたくないから」(37歳女性/不動産/事務・企画・経営関連)
  • 「違う刺激がほしい」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

「副業/兼業を許可してほしいとは思わない」と答えた人の意見

本業だけで精一杯

  • 「休みの日は休まないと体が持たない仕事だから」(53歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
  • 「とてもじゃないけど副業をやる時間が確保できない」(35歳女性/教育/専門サービス関連)
  • 「これ以上仕事をすると倒れてしまう」(54歳男性/教育/専門サービス関連)
  • 「今の仕事でいっぱいいっぱい。他に手が回らないので無理」(43歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
  • 「兼業を行う時間や精神的な余裕がないから」(40歳男性/官公庁/公共サービス関連)

今の仕事だけで十分

  • 「現在の仕事と給与で満足だから」(53歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
  • 「今のところ必要性を感じないから(収入源は本業だけで十分)」(54歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
  • 「給料で生活できるから」(45歳男性/信用組合・信用金庫・労働金庫/営業関連)
  • 「本業で十分生活していける」(59歳男性/官公庁/事務・企画・経営関連)

本業に支障をきたすから

  • 「仕事に支障がでる」(57歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
  • 「本業がだらしなくなるような気がするから」(45歳男性/ホテル・旅館/事務・企画・経営関連)
  • 「本業がおろそかになる可能性があるため」(55歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「本業にきちんと注力する必要があると思うから」(51歳男性/電力・ガス・エネルギー/営業関連)

総評

職場で副業/兼業が「許可されている」と答えた人は4割、「許可されていない」が約6割という結果となった。副業を解禁する企業が増え、副業ブームとも言われているが、まだまだ「副業禁止」の企業もあるようだ。続く「副業/兼業を許可してほしいと思うか」という質問では、7割以上が「思う」と回答。「思わない」と答えた人はわずか3割で、副業解禁を望んでいる人が多いことが分かった。

「副業/兼業を許可してほしい」と回答した人に理由を尋ねたところ、「収入を増やしたい」という声が大多数を占めた。「少しでも稼ぎたい」「給与を増やして生活をより良くしたい」とのこと。「昇給額も安いので将来に不安しか感じない」「子供が大きくなってきたら足りないと思う」といった、経済的な危機感を抱いている人も多かった。他にも「リスクヘッジとして本職以外でお金を稼げるようにしたい」という理由や、「広い視野でものごとを考え、それを仕事や生活に活かしたい」「本業のストレスの息抜きに」といった理由が挙がった。

他方、副業/兼業を許可してほしいと「思わない」と答えた人からは「本業だけで精一杯だ」という声が寄せられた。本業が忙しく、副業をする時間も体力もないようだ。さらに「本業に支障をきたす」という指摘も。本業がおろそかになり、周りに迷惑をかけるのでは……といった懸念もあるようだ。

調査時期: 2018年5月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 504名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません