台湾ASUSTeK Computerは5日、台湾・台北市で開幕したコンピュータ関連見本市「COMPUTEX TAIPEI 2018」の初日にプレスカンファレンスを開催し、フルHDディスプレイをタッチパッドに備えたノートPC「ASUS ZenBook Pro」を発表しました。
ZenBookシリーズ最上位機種となるZenBook Proは、動画、写真、3DといったプロのクリエーターをターゲットとしたノートPCです。14インチと15.6インチの2モデルが用意されています。
狭額縁の15.6インチ4Kディスプレイを搭載した「ZenBook Pro 15」は、Intel Core i9プロセッサを採用。NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti、最大16GBのメモリ、最大1TBのSSD、指紋センサーを搭載して、本体サイズは365×251×18.9mm、1.8kg。14インチタッチパネル対応フルHDディスプレイを搭載した「ZenBook Pro 14」は、第8世代Intel Core i7プロセッサを採用し、GeForce GTX 1050 Max-Q、最大16GBのメモリ、最大1TBのSSD、赤外線カメラなどを備えて本体サイズは322×225×17.9mm、1.6kg。
特にZenBook Pro 15は、色差ΔEが2以下、Adobe RGB比100%、sRGB比132%といったより正確な色再現を目指したパネルを搭載しています。Thunderbolt 3に対応したUSB Type-C端子を備え、最大で3つの外部4Kディスプレイへの出力にも対応しています。
ハイスペックなマシンですが、さらに大きな特徴はタッチパッドです。一見すると大きめのタッチパッドですが、実はこれ、5.5インチのフルHD IPSディスプレイが埋め込まれていて、画面を表示することができるようになっています。
これは「ScreenPad」と呼ばれていて、スマートフォンのようにカレンダーや計算機などのアプリを表示したり、メイン画面に表示したオフィスソフトの操作パネルを表示したり、YouTube動画の再生コントロールを表示するといった操作性の拡張に加え、デュアルディスプレイとして画面を拡張することもできます。
スマートフォンアプリのように単独で使えるアプリは、Microsoft Storeから配信される予定で、SDKを公開することで一般の開発者もアプリを開発できるようにします。SDKの公開は今年第3四半期になるそうです。
ASUSでは、本体のディスプレイと3面の外部ディスプレイに加えてScreenPadで5面のディスプレイが使えるとアピールしています。
タッチパッドのディスプレイ化は、決して珍しいアイデアではありませんが、触って見た限りは使い勝手も良く、動作もなめらかでストレスはなさそうです。Office製品のコントローラー的な使い方が紹介されましたが、例えばAdobe PremierやPhotoshopのコントロールができれば、ASUSが期待するユーザーにも訴求しそうです。パフォーマンスだけでなく新たな使い方の提案という意味でも面白い製品でしょう。