台湾ASUSTeK Computerは4日(現地時間)、コンピュータ関連見本市「COMPUTEX TAIPEI 2018」の開幕を前にプレスカンファレンスを開催し、ゲーミングブランド「ROG」の新製品などを発表しました。既報の通り、スマートフォンの「ROG Phone」も発表されていますが、ここではそれ以外の製品について紹介します。
プレスカンファレンスの冒頭に登壇した同社のジョニー・シー会長は、ROGブランド設立から12年、「勝利を手助けするためにパワフルな製品を作り上げてきた」と強調。ゲームのブランドであるROGですが、シー会長は「この業界で誇りを持ってリーダーを務めている」とアピールします。
龍の名を関した水冷クーラー「RYUJIN」「RYUO」
そんなROGブランドの新製品としてまず紹介されたのが水冷クーラー。例えば「ROG RYUJIN 360/240」は日本語の「龍神」から、「ROG RYUO 240/120」は「龍王」からそれぞれ取られた名前だと紹介されました。オールインワンのクーラーとして、効果的な冷却性能を備えるほか、1.77インチのLiveDash OLEDを備えています。
OLED搭載で光る! 1200W電源ユニット
続いて電源ユニットの「ROG THOR 1200W PLATINUM」が登場。こちらもOLEDを備え、LEDの動作を同期したり制御したりできるAura Syncにも対応。ここまで紹介した製品はすべて今年第3四半期には登場予定とされています。
トゲトゲ! 世界初のトライバンド802.11axルータ
続いては無線LANルータの「ROG Rapture GT-AX11000」です。ゲームでは高速・低遅延のネットワークが重要視されるため、有線では2.5Gbpsのマルチギガビットに対応。無線LANでは、最新規格であるIEEE802.11axに対応した「世界初のトライバンド802.11axルータ」だとしています。
2.4GHz帯は最大1,148Mbps、5GHz帯は2つの帯域でそれぞれ最大4,804Mbpsとなり、合計で約11Gbpsのスループットになる、としています。ゲームプレイ時にQoSを適用する「Game Boost」などのさまざまな機能も備えています。これも第3四半期以降の登場予定です。
6コアCPUにアプデ! ゲーミングPC「Scar II」「Hero II」
ゲーミングPCとしては「ROG Strix GL504 Scar II」と「同Hero II」の2モデルが登場。どちらも第8世代Intel Core i7-8750Hまたはi5-8300Hを搭載し、メモリは最大32GB、ストレージは最大1TB。ディスプレイは15.6インチフルHD IPS液晶で、sRGB比100%。
このディスプレイは144Hzのリフレッシュレートと3msの応答速度を誇り、ゲームプレイ時によりなめらかな映像を実現します。グラフィックスはScar IIがNVIDIA GeForce GTX 1070/1060、Hero IIがGeForce GTX 1060です。
無線LANの「Range Boost」技術により、無線LANのカバー範囲を30%向上させたほか、Pingのレイテンシも競合が平均50msのところを10msと低遅延を実現したとしています。
Type-C接続でスマホとつなげるヘッドセット
ゲーム用のヘッドセットとして「ROG Delta」も紹介されました。ESS 9218という4つのDACを搭載し、USB Type-C接続によりPCだけでなくスマートフォンでも利用できるとしています。今夏には発売予定としています。
圧倒的ゲーミングスマホ「ROG Phone」の日本発売は?
高いパフォーマンスをアピールするゲーミングスマートフォンの「ROG Phone」は、プレスカンファレンスでも発売時期と価格が明らかにされませんでしたが、グローバルでは今夏の登場予定。日本では、このROG Phoneを含めて各製品について、「発売を前向きに検討している」(同社)そうです。
ROGは、ASUSのゲーム用ブランドではありますが、その高いパフォーマンスは3Dや動画を扱うプロフェッショナル用途でも威力を発揮します。802.11axルータのROG Rapture GT-AX11000、ROG Phoneだけでなく、そのオプションであるWiGig対応の受信機なども、ゲーマーならずとも気になる製品が目白押しのカンファレンスでした。