1more Baby 応援団はこのほど、「夫婦の出産意識調査2018」の結果を明らかにした。同調査は4月、結婚14年以下の既婚男女2,948名と未婚男女987名を対象にインターネットで実施したもの。

  • 日本は子どもを産みやすい国に近づいていると思うか

    日本は子どもを産みやすい国に近づいていると思うか

既婚男女に「日本は子どもを『産みやすい』国に近づいているか」尋ねたところ、合計で72.7%が「近づいていないと思う」または「どちらかといえば、近づいていないと思う」と回答した。昨年調査時と比べ、2.7ポイント増加している。「日本は子どもを『育てやすい国』に近づいているか」という問いに対しても72.7%が「近づいていない」と答えた。

未婚男女に対し、日本は子どもを「産みやすい」国に近づいていると思うか聞くと、「近づいていないと思う」と「どちらかといえば、近づいていないと思う」を合算した数字は78.6%だった。既婚者より、未婚者のほうがより「産みにくい」と感じていることがわかった。

既婚男女に理想の子どもの数について尋ねると、最も多い回答は「2人」(43.9%)だった。2013年~2017年調査と比べて最も低い結果になっている。「2人以上」を選んだ人は69.9%と、これまでの調査で初めて7割を切る結果となった。

  • 何人の子どもを持ちたいと思っているか

    何人の子どもを持ちたいと思っているか

既婚男女に生活費や教育費に関連した家計の見通し、仕事等の環境、年齢などを考慮し、第2子以後の出産をためらう「2人目の壁」は存在すると思うか尋ねたところ、74.3%が「存在すると思う」と答えた。その理由は「経済的な理由」(84.0%)が最も多く、「第一子の子育てで手一杯」(49.1%)、「心理的な理由(特に育児のストレスなど)」が続いた。

  • 2人目の壁は存在すると思うか

    2人目の壁は存在すると思うか

日本社会全体の働く環境はよい方向に変わっていると思うか聞くと、既婚男女の69.4%、未婚男女の68.4%が「変わっていない」と答えた。

  • 日本社会全体の働く環境は良い方向に変わっていると思うか

    日本社会全体の働く環境は良い方向に変わっていると思うか

既婚男女に「子育てに必要なお金を考えると、今は残業(残業代)が必要であるか」と尋ねると、65.0%が「必要」と回答した。子ども1人では63.3%、2人で65.7%、3人以上で70.6%と、子どもが多いほど、「必要」と考えている割合が高くなっており、働き方を変えたくても変えられない現状が浮き彫りとなった。

既婚男女に産休・育休を取得するにあたって気になることを尋ねたところ、最も多いのは「上司の目(態度・反応)が気になる(気になった)」(30.8%)だった。20代では35.5%が「上司の目(態度・反応)が気になる(気になった)」と回答しており、若いほど上司の目が気になる傾向にあることがわかった。

  • 産休や育休を取得するにあたって気になる(気になった)こと

    産休や育休を取得するにあたって気になる(気になった)こと

また、育休の「理想の条件」について聞くと、既婚男女の1位は「育休を取ることが復帰後のキャリアのマイナスにならない」(38.9%)だった。この傾向は未婚者にも見られ、特に未婚女性は44.2%がそのように回答している。

既婚女性と未婚女性に、出産にあたって自分のキャリアアップに支障のない時期を意識するか尋ねたところ、「意識する」と答えた人は、既婚女性の20.5%、未婚女性の43.2%だった。未婚女性は、キャリアへの意識が高いこともわかった。