ファーウェイが2018年3月に発表し、5月16日にNTTドコモで国内版の予約が開始した最新フラッグシップスマートフォン「P20 Pro」。スマートフォンとして初となるトリプルレンズを採用し、カメラ性能評価サイトのスコアではiPhone Xをも超えるカメラ性能を備えています。これまで実際に撮影した作例、そして本体のカメラ機能を紹介してきましたが、今回は6.1インチの有機ELディスプレイを搭載した外観デザインを、改めてじっくり見ていきます。
背面はガラス、側面の金属カーブが上品
P20 Proのボディデザインは、従来モデルのP10シリーズから大きく変更されています。
なだらかなカーブの金属フレームを採用する点は同じですが、背面にもガラスを採用することで、P10シリーズから質感が大きく高められています。背面ガラスは側面付近がフレームに合わせて曲面加工が施され、側面から背面にかけて、なめらかな手触りも非常に上質です。合わせて、非常に光沢感の強い加工によって、高級感も高められています。ただ、ボディはかなり滑りやすい感じです。テーブルの上などでは、わずかな角度でも滑ってしまいますので、不意の落下などには注意が必要そうです。
注目のトリプルレンズは縦に3つ並ぶ形に
背面側で目立つのが、スマートフォン初となる、3つのレンズを備えるトリプルレンズカメラの搭載です。このカメラは、本体に対して縦にレンズが並ぶように搭載されています。従来のP10シリーズでは、背面側の上部に、本体に対して横にレンズが並ぶようにカメラが搭載されていたので、この点は大きく変更された部分となります。
カメラのレンズ部分が本体からかなり大きくせり出している点も、従来にはない部分です。しかも、3つあるレンズのうち、メインとなる2つのレンズは、2mmほどと、大きく飛び出しています。そのため、背面側を下にテーブルに置いた場合には、やや不安定です。しかも、レンズ部分がテーブルなどに当たる形となるので、できればカメラ部分を保護するようなケースを使いたいと感じます。
前面側のデザインも従来から大きく変わっています。ディスプレイは、表示解像度が1,080×2,240ドット、アスペクト比が18.7:9と、2:1をわずかに上回る縦長のディスプレイを採用しています。サイズは6.1型で、ディスプレイの種類は有機ELパネルです。
”ほぼ全面”を占める有機ELディスプレイ
そのうえで、前面は本体上部と左右ギリギリまでディスプレイが占めています。下部には指紋認証センサーが配置されているため、多少フレームが残りますが、それでも従来のP10に比べるとボディに対するディスプレイの占める割合が大きく高まりました。
上部にはノッチ。スマートに隠せる設定も
そして、ディスプレイの最大の変化といえるのが、上部フロントカメラやスピーカ部分に切り欠き(いわゆるノッチ)が用意された点です。背面デザインも含めて、初めてP20 Proを見ると、iPhone Xにかなり近いデザインと感じてしまいます。このあたりは狙っているものかもしれませんが、もう少し独自性のあるデザインでもよかったのではないかと思います。
ディスプレイの切り欠き部分ですが、各種通知アイコンや時刻などの表示に特化していて、動画や写真を表示する場合には切り欠き部分を避けて表示。また、切り欠き部分を黒バックとして、そこに通知アイコンなどを表示させる設定が用意されています。その設定では、切り欠きをほとんど目立たせることなく利用できます。
ディズプレイ上部の切り欠きは、iPhone Xで採用されて以降、Androidスマートフォンでも登場してきていますが、採用に関しては賛否両論です。しかし、P20 Proで切り欠き部分の表示モードを変更すれば、切り欠きの存在を感じさせることなく、切り欠き部分の表示領域を有効に活用できます。切り欠きを備えつつ、切り欠きを感じさせない使い方が可能という点は、かなり好印象です。
グローバル版のボディカラーは、ブラック、トワイライト、ピンクゴールド、ミッドナイトブルーの4色をラインナップしますが、今回はミッドナイトブルーを試用。なお、日本で発売されるドコモ版ではブラックとミッドナイトブルーの2色となっています。