デルタ航空(本拠: アトランタ)は5月29日、就航地のうち最初に1日が始まるオーストラリアのシドニーに始まり、最も遅い時間帯の米ハワイ州のホノルルまで、全世界6万4,000人の客室乗務員/空港の地上職員/整備部門の従業員に対して新ユニフォーム着用を開始した。

  • 全世界6万4,000人の客室乗務員/空港の地上職員/整備部門の従業員が新ユニフォームへ

    全世界6万4,000人の客室乗務員/空港の地上職員/整備部門の従業員が新ユニフォームへ

客室従業員や空港の地上職員などのユニフォームの刷新は、2006年以来となる12年ぶり、また、整備部門や貨物部門などのランプで働く職員の制服は2000年以来18年ぶりとなる。新ユニフォームは、ニューヨークを拠点に活躍するファッションデザイナー、ザック・ポーゼンがデザインし、米アパレルメーカーのランズ・エンド社が製作した。革新的なフィット感と美しいフォルム、機能性を合わせもち、デルタ航空を新しい時代を象徴するデザインとなっている。

今回のユニフォーム・コレクションは、デルタ航空のブランドを体現するもので、伝統的なアメリカの航空会社のイメージから脱却し、洗練された魅力を加えている。制服を着用する従業員は活動量が多いため、洗濯機で洗える手入れのしやすさも同時に実現した。

メインカラーに選ばれたアメリカのパスポートのような濃い紫色「パスポート・プラム」は、あらゆる肌色となじみが良く、威厳のあるコレクションのベースとなっている。過去30年間、デルタ航空のユニフォームは他の米系航空会社と似たような紺色と赤色を使用していた。今回、他社との差別化を図るため、パスポート・プラムに加えて、クルージング・カーディナル(深い紅色)、グランドスピード・グラファイト(濃いグレー色)、スカイライン・スレート(グレーがかった濃い青色)、トラベリング・シスル(薄紫、アザミ色)などを用い、上質なサービスを体現するユニフォームが完成した。

新ユニフォームは、デザインの各工程で従業員の意見を取り入れた。ザック・ポーゼンとランズ・エンドのデザインチームは、従業員対象のフォーカスグループ調査を百回以上実施し、仕事中の従業員に密着することで現場でのニーズを引き出していた。そして、3万件を超えるアンケートから改善点を導き出され、合計170カ所以上の変更が加えられた。直近の3カ月には、各部門1,000人の従業員が業務中に着用し、それぞれの体型や様々な環境での作業に適しているかの最終確認が行われた。

また、ポーゼン氏とチームは、革新的な生地と技術を融合することを目指し、女性用ブラウスの襟を飛行機の翼をイメージした形にしたり、従業員の提案でペン用のポケットをつけたりなど、デザインの中にも機能性も持たせている。

  • 今回のユニフォーム・コレクションは、デルタ航空のブランドを体現するもので、伝統的なアメリカの航空会社のイメージから脱却し、洗練された魅力を加えている

    今回のユニフォーム・コレクションは、デルタ航空のブランドを体現するもので、伝統的なアメリカの航空会社のイメージから脱却し、洗練された魅力を加えている

デルタ航空の最高経営責任者であるエド・バスティアン氏は、「デルタ航空を代表する顔として日々活躍する従業員が、高品質でスタイリッシュ、かつグローバルな洗練性を兼ね備えた新しいユニフォームを着用することは大変喜ばしいことです。新しいコレクションは、異なる部門の制服に、これまでにないほどの統一感を持たせています。ひとつのチームとして働くチーム・デルタを体現するユニフォームといえます」とコメントしている。

またザック・ポーゼン氏は、「航空会社の制服は、革新的な技術や素材を取り入れながら、グラマラス(華やか)であってほしいと考えました。実際に業務中の従業員に張り付いて、彼らの仕事内容や環境を理解し、彼らの意見を聞くことは、私の調査とデザインに不可欠なものでした。従業員のみなさんがひとつのチームとして引き立つような色や形を用い、最新かつ最高の生地を使ったユニフォームを作ろうと思いました。最終的には、エレガントながら着心地が良く、着ると元気が出るようなユニフォームができました。デルタ航空の新時代を象徴するようなユニフォームを、従業員とともに作り上げたことを誇りに思います」とコメントしている。