東京コンベンションホールにて開催された「Brother World JAPAN 2018」。ブラザー製品に携わる人々が多数来場したこのイベントでは、ブラザー販売 代表取締役社長 三島勉氏の基調講演や、働き方改革の第一人者として活躍されているワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵さんによる特別講演などとあわせ、今年度を象徴するブラザー製品群が展示されていました。

  • Brother World JAPAN 2018

ここでは、ブラザー販売が掲げる「SMB(Small and Medium Business)戦略」と「バーティカル戦略」という、ふたつの戦略に沿った会場展示から、来場者の注目を集めていた製品、サービス、ソリューションをレポートしましょう。

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    「Brother World JAPAN 2018」に訪れた来場者を出迎えるのは、新聞広告でも公開されたブラザー110周年の歩みと成長の軌跡をイメージしたキービジュアル

上述のとおり、Brother World JAPAN 2018の展示は、異なるコンセプトで構成されたふたつのゾーンからなります。「SMB戦略」の核をなすハイスペック製品群を展示した5つのテーマゾーンと、「バーティカル戦略」でキーファクターとなる店舗や医療といった特定業界に対して、ブラザー流の提案を形成する「業種・業態別ソリューション提案ゾーン」です。

「業種・業態別ソリューション提案ゾーン」では、長年のアプローチの結果、着実にブラザー製品の認知・導入が進んだのは、店舗や医療、製造・物流といった業種。加えて、三島社長が基調講演でも述べた金融やメンテナンスを含め、5つのコーナーでブラザー製品が展示されていました。

より具体的な導入イメージを膨らませやすいよう、医療コーナーでは流れに沿った展示。受付からはじまり、調剤、スタッフステーションといったように、病院内のエリアや業務にあわせて、ブラザー製品の活用方法をシーンで紹介していました。

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    「バーティカル戦略」で注力していく業種・業態ごとに、ブラザー製品をエンドユーザーがどのように利用するのか、どう利用すると利便性が増すのかといったアイディアが多数

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    2018年度に注力していく金融やメンテナンス業界に向けた展示

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    メンテナンスコーナーでは、ヘッドマウントディスプレーを活用してメンテナンス技能を伝承しようというソリューション提案。実際に製品を装着して、雰囲気を体験できました

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  • 店舗コーナーで展示されていたラベルプリンターの活用例。サービスクーポンの発行や、スーパーの閉店間際などで惣菜の値引きシールに利用といったアイディア

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    感熱ラベルプリンター「TD-2130NSA」を使って、実際に惣菜値引きのシールを印刷している様子も

もう一方の「5つのテーマゾーン」は、以下のようなコーナーで構成されていました。

  • 「SMB戦略」でターゲットとしているSOHOや中堅・中小企業において、利活用の幅が広い高性能プリンティングマシンを集めたハイスペックLINE-UPコーナー
  • 日本国内で多くの企業が取り組んでいる働き方改革コーナー
  • 「ミシンのブラザー」を象徴するユニークな製品や、Tシャツなどに紙の印刷クオリティでプリントできる製品などを展示した、オーダーグッズビジネスコーナー、
  • ブラザーグループが考える環境への取り組みをまとめたコーナー

多くの来場者が注目していたのは、先日発表された「P-touch Color(ピータッチカラー、VC-500W)」に代表されるスマホラベルコーナー。「P-touch Cube(PT-P300BT)」の、スマホからダイレクトに印刷するという思い切ったコンセプトは、おもな想定ユーザーだったSOHOや中堅・中小企業を超え、広く一般ユーザーにも支持されてきました。

PCでのラベル作成と印刷を可能にした上位モデル「P-touch Cube(PT-P710BT)」とあわせて、幅広い層に訴求する製品として多くの来場者が注目。その性能や、実際に印刷されたラベルを手に取っている姿が見受けられました。

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    ハイスペック LINE-UPコーナー。コンパクトでパワフルな印刷性能を誇るプリンターが多数

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    待望のフルカラーラベルプリンター「P-touch Color(VC-500W)」が展示されたコーナーは、来場者からの注目度も◎

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    こちらは「P-touch Cube」シリーズで印刷されたラベルのサンプル。ちょっとしたアクセントの演出などにうってつけ

オーダービジネスコーナーも、黒山の人だかりができるほどの盛況ぶり。参考出展のガーメントプリンター「GTX」では、Tシャツに「これ、本当に布地に印刷されたものなの?」という高精細プリントしたサンプルが目をひきました。

GTXのポイントとしては、印刷対象物から距離を離しても高精細な品質を維持できる新プリントヘッドなどが挙げられます。Tシャツへの印刷だけでなく、衣類の縫い目、ファスナー、ポケットといった段差のある物や、シューズといった立体的な物にもプリント可能とのことです。

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    ガーメントプリンター「GTX」。その印刷クオリティは、とても布に印刷したとは思えないできでした

同じくオーダービジネスコーナーで注目を集めていたのが、職業用刺しゅうミシンの「PR 1050X」です。「世界にひとつ」を合い言葉にしたこのミシン、カンタンな操作で誰でもプロの仕上がりを手できる、高性能とユーザビリティを両立した製品となっています。

薄手のシャツやハンカチはもちろん、キャップ、トートバッグ、野球やサッカーのスパイクといったものにまで、オリジナルの刺しゅうで華を添えられます。展示コーナーでは、「PR 1050X」で厚手のトートバッグ(布地)に刺しゅうするデモが行われ、来場者はその制作過程や仕上がりのきめ細かさに目を見張っていました。

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    こちらが職業用刺しゅうミシンの「PR 1050X」。1頭10針の高パフォーマンスに加え、ライブカメラ機能や10.1インチの液晶モニターなど、ブラザーのテクノロジーがギュッと凝縮されている製品です

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    デモンストレーションでは、実際に厚手のトートバッグに刺しゅう

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    キャップやリストバンド、競技用のシューズなどへの刺しゅうにも対応。刺しゅうのクオリティとともに、その立体感に驚きました

基調講演で三島社長が述べていた中期戦略「CS B 2018」の最終年度。「着実に、確実に達成する」という意思と、それを実現させる製品やサービス、ソリューションが集合した「Brother World JAPAN 2018」からは、オールブラザーで挑戦する姿勢や勢いをひしひしと感じました。