集英社は5月25日、岡田晃著の『明治日本の産業革命遺産』(税別1,900円)を発売する。

本著は、「日本の奇跡」と呼ばれている明治産業革命に製鉄、製鉄、造船、石炭産業が、発展していく様子を幕末の若きサムライたちや、現場で奮闘した無名の職人たちのドラマを描いている。

  • 岡田晃著『明治日本の産業革命遺産』(税別1900円)

例えば、次のようなエピソードだ。製鉄の基礎を作ったのは、伊豆の反射炉の技術で佐賀藩と伊豆の代官だった江川英龍が協力して研究が始まり、最終的には釜石の洋式高炉に結実。それが現在の新日鉄住金に至るまでや、造船が薩摩藩士の五大友厚がトーマス・グラバーらと共に長崎の小菅修船場から始まり、現在の三菱重工長崎造船所へ発展していく――。日本が技術立国として世界に認められるまでに至った歴史、さらには日本経済の再生のためのヒントも盛り込まれている。

このほか、「明治日本の産業革命遺産」を撮影したカラー口絵や明治時代の貴重な写真や資料が多く掲載されている。なお、著者の岡田晃氏は、大阪経済大学客員教授。テレビコメンテーターとしても活躍している。