ソニーから発売された完全ワイヤレスイヤホン「Xperia Ear Duo/XEA20」を買いました。
ソニー独自のAIアシスタントを搭載したスマートイヤホンの実力は、片耳タイプの「Xperia Ear/XEA10」が発売された頃からずっと気になっていたのですが、いわゆる片耳ヘッドセットはふだん使い慣れていなかったので購入を踏みとどまっていたのでした。
今回の新製品は、商品企画を担当したソニーモバイルコミュニケーションズの八木泉氏が「両耳タイプで心地よいステレオ再生も意識した『イヤホン』です」と力強く言い切っています。待った甲斐がありました。購入予約が始まったその日に家電量販店で申込みをして、4月下旬に海外出張から帰ってきたら商品が無事わが家に届いていました。購入してから3週間ほどラフに使い込んでみた「マイ・Xperia Ear Duo」のレポートをお届けしたいと思います。
耳に革命をもたらした完全ワイヤレスイヤホン
Xperia Ear Duoは同じ名前のアプリをインストールしたスマホを介して、クラウドにある各機能やサービスにつながるスマートイヤホンです。本体の各設定もアプリ側から行います。アプリはAndroidとiOSの両方に対応していますが、今のところLINEのClova連携など、Android版とのペアでしかできないことがそれなりに沢山あります。
ボイスアシスタント「Assistant for Xperia」によるデイリーアシストや通知の読み上げ、LINEのClova連携といった本機のキモにあたる機能も残念ながらまだiOS版では使えません。筆者が、もしいま誰かに「Xperia Ear Duoってどう?」と訊ねられたら、「Androidスマホを持ってた方がいいかもね」と前置きしてから続きを説明すると思います。
筆者がふだん使っているAndroidスマホがオンキヨーのGRANBEAT「DP-CMX1」なので、基本的にはこちらの端末にXperia Ear Duoをペアリングして使っています。今回のレビューにあたっては、一部動作検証用にXperiaの最新端末「Xperia XZ1」も念のため用意しました。iOS版のテストはiPhone Xで行っています。
地味に便利な「自動ペアリング」機能
普及してきた完全ワイヤレスイヤホンでいまさら「スマホとのBluetoothペアリング」について説明するまでもないですが、Xperia Ear Duoはちょっと面白い機能を搭載しているのでご紹介しましょう。
Android端末の場合、「Xperia Ear Duo」アプリを立ち上げてから、専用ケースから取り出したイヤホンを近づけるだけで自動的にペアリングできるとのこと。アップルのiOS端末とAirPodsによる組み合わせに近い簡単ペアリングができるのでしょうか。試してみましょう。
アプリを立ち上げると、ケースからマスター側である右のイヤホンを取り出してしばらく待つよう、スマホの画面にガイダンスが表示されます。しばらく待つと右側イヤホンのLEDランプが青色に手滅して、画面に「ペアリング完了」と表示されました。なるほど、これは簡単。iPhoneとのペアでもぜひ実現してほしい。
イヤホンの初期設定については詳細を割愛しますが、ボイスアシスタントの言語選択とファイルのダウンロード、マイクなどスマホの機能へのアクセス権限許可といったベーシックな設定から、ユーザーの「自宅」と「会社」の位置情報、誕生日の設定など、Xperia Ear Duoのデイリーアシスト機能を活用するために必要な情報を入力します。
筆者はフリーランスライターで、事務所は自宅を兼ねているため「会社」の住所は取りあえず行きつけのカフェにしました。この辺の情報を設定しておくと、Xperia Ear DuoがスマホからGPSロケーション情報(位置情報)を取得して、会社に近づくと今日一日のスケジュールを読み上げたり、帰宅後には翌日の予定や天気など、場面に合わせて最適な情報をタイミング良く教えてくれます。
Assistant for XperiaのCVは声優の寿美菜子さん。同じ「おはようございます」というセリフも、いくつかの異なるパターンが収録されているこだわりようです。やさしそうでキュートな声に男性である筆者は惹きつけられてしまいますが、女性の皆さんはどうでしょう? 男性バージョンの声も選べるようになるといいですね。