ドワンゴは5月22日、同社が運営する動画サービス「niconico」の新バージョン「(く)」(読み方はクレッシェンド)を6月28日に開始すると発表した。当日はniconicoの総合トップや動画トップ、生放送トップページが改修される。
「(く)」では、会員登録やログインせずにニコニコ生放送を視聴できるようになる予定(ニコニコ動画については既にログイン不要)。また、回線を約2倍に増強し、ニコニコ生放送におけるHD画質(720p)配信の枠数制限も順次撤廃していく。
改善要望の多かった、ランキングやカテゴリの見直しも実施。新たなカテゴリ追加に向け、ユーザーの意見を募るSlackページを開設する。VR空間でバーチャルキャラクターになりきってライブ配信ができる「バーチャルキャスト」と「ニコニコ生放送」では、2018年夏に投げ銭機能を実装する予定だ。
ドワンゴが「(く)」の詳細を公表したのは2017年11月。生放送配信者と視聴者が番組を合作する「nicocas」などの新サービスを発表したが、ユーザーから「新サービスはいいから、画質の向上にもっと努めてほしい」「そんなことより回線を増強するべき」「ニコニコ動画もログイン不要で見たい」といった批判が殺到。ドワンゴは「ユーザーの期待に沿えるものではなく、多くの意見をいただいた」として、2018年2月に予定していたバージョン変更を延期した。
その後、ニコニコ生放送での意見交換会や、2度にわたる改善報告会を実施し、ユーザーの意見を取り入れコンセプトを見直し、「(く)」を開始するはこびとなった。