しゅふJOB総研は5月21日、働く主婦を対象とした「働き方改革による労働時間と家庭の収入」に関する調査結果を発表した。調査期間は2018年3月14~28日、有効回答はしゅふJOBパート登録者712人。
労働時間減少を実感したのはどんな時?
働き方改革が推進されて労働時間減少を実感することはあるか尋ねたところ、「ない」が75.4%に上り、「ある」は24.6%にとどまった。
「ある」と答えた人に、労働時間減少を実感したのはどんな時かと聞くと、「時短勤務の求人が増えた」が46.9%でトップ。次いで「自分の労働時間が減少した」が30.3%、「配偶者またはパートナーの労働時間が減少した」が29.1%と続いた。
働き方改革によって、家庭の収入に何か影響は出ているか質問したところ、65.9%が「何も影響はない」と回答。他方、「配偶者またはパートナーの収入が増えた」「自分の収入が増えた」人は計3.7%だったのに対し、「配偶者またはパートナーの収入が減った」「自分の収入が減った」人は計28.7%と、収入が増えた人の約7.8倍に上った。
自分や配偶者・パートナーの労働時間が減少した人に限ると、収入が「減った」人は計73.0%に達し、「増えた」人は計3.0%にとどまった。
しゅふJOB総研 所長の川上敬太郎氏は「仮に今の仕組みのまま労働時間減少が浸透していくと、7割以上の家庭で収入減が発生してしまう可能性がある」と指摘。その上で「収入の減少は消費の冷え込みにもつながる。労働時間を減少させつつ、給与は維持もしくは上昇させていく仕組みを作ることが、働き方改革を推進する上で重要な課題だ」と述べている。