説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『最近、通知件数が多すぎませんか?』という質問に答えます。
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いわゆる「通知」がiPhoneでサポートされたのは、2009年6月に発表されたiOS 3.0(当時の名称はiPhone OS 3.0)のときです。アプリ開発者が専用サーバー(Apple Push Notification Service、APNS)にアクセスすることで、対象のアプリがインストールされているiPhoneへ瞬時に文字などのデータを送信できます。iOS 10以降は小さな画像/動画を扱えるようになるなど、仕様の拡張も行われています。
そして通知件数は年々、着実に増加しています。通知機能を備えたアプリが増えたこともありますが、アプリを運用する企業が通知の重要性・利便性を理解し、ビジネス目的に積極活用しているからでしょう。LINEなどのSNSで"つながった"企業アカウントからの通知も含めれば、1日あたり数百件の通知を受信しているという人も珍しくないはずです。企業が直接一般消費者に、しかもほぼリアルタイムにアプローチできるのですから、この流れは止みそうにありません。実際、通販アプリの特売情報、期間限定割引きクーポンの配布など、通知がアプリ利用の"呼び水"になっています。
そんな状況ですから、インストールしたアプリが増えるにつれ通知件数が増えるのは道理です。通知件数を減らしたければ、インストールするアプリを慎重に選ぶという姿勢が求められます。ニュースなど速報性が最重要のアプリは通知件数が多いため複数をインストールしない、利用頻度の低いアプリは迷わず削除する、といった運用方針も重要です。
最後の手段が、通知許可の取り消しです。『設定』→「通知」の順に画面を開き、それほど重要でない通知を送信してくるアプリをタップ、「通知を許可」スイッチをオフ(緑→白)にすれば作業は完了です。スイッチをオンにすると再び通知が届くようになりますから、削除したくないが通知は届かなくてもかまわない、というアプリへの対処策として有効です。