探し物で一番多いのが書類。いざ必要になったときにすぐ見つからなかったり、お知らせが届いていたことすら忘れて不義理をしてしまったりと、トラブルのもと。面倒に思える書類整理でも、手順がたったの3つならすぐにできますよ。
部屋にある書類をすべて集める
何となくしまったままにすると、その上にさらに紙が積み重なって迷宮入りになりがち。書類が部屋のあちこちに分散していると、何をどこに置いたのか分かりにくくなります。部屋にある書類はどういったものでしょうか。郵便物、領収書、明細書、通知など日ごとに増えていくものもあれば、保険や保証書など重要書類として保管するものもあります。その中身はすべてを集めてみないと分かりません。まずは、散在している書類の全貌をつかむことから始めましょう。
実際に書類を集める作業をしていると、明らかに不要なものが見つかるはず。期限を過ぎたお知らせや、本体のない家電の説明書などがその代表。それらをその場ですぐ処分できるように、個人情報を消す道具やシュレッダー、ゴミ箱を備えておくのがおすすめです。不要なものが取り除かれると、書類の総量をグンと減らせるので次の作業が進めやすくなります。
見つけやすく分類する
書類の量がおおよそ把握できたところで、次は分類の作業です。何と何を一緒にしておくと、見つけやすくなるのか? それが分類するときのポイントです。たとえば、重要書類として長期間保管しておくもので、出し入れすることの少ない契約書類。生命保険もそうなのですが、年1回のペースで運用報告が届くものは、中身を入れ替える必要があります。その作業が必ず起こることを想定すると、数年間保管するものであっても年1回ペースで見直す書類と一緒にまとめておくと、それがリマインド効果につながるため、しまったまま忘れるといった事態を避けられます。
一方で、いつまで保管したらいいのか曖昧なものがあります。それは、公共料金やクレジットカードの明細書、給与明細書といったお金に関するもの。すでに支払ったり受け取ったりしていても、もしも必要になったら? と思うと安易に捨てることはできません。その場合には、過去3年分といった具合に自分で期間を決めて、それらをひとまとめにして定期的に更新していきましょう。
取り出しやすく収納する
分類ができると、次はそれに適した収納用品を選びます。日頃から整理しやすくするためには、挟むだけですぐにまとめられるA4サイズのクリアフォルダが便利です。さらにそれを書類ボックスに。書類ボックスには縦型と横型があるため、収納の形が棚でも引き出しでもしまうことができます。
クリアフォルダと書類ボックスに見出しを付けておくと、必要な書類がすぐに見つかります。見出し用にラベルライターを使ったり、市販のラベルやマスキングテープに手書きしたりすればOK。また、色で区別がつくようにフォルダやラベルに色を用いるのもいい手です。 いつかやらなければならないことだから、今のうちに手を付けておきましょう。
すはらひろこ
整理収納アドバイザー認定講師・一級建築士・インテリアコーディネーター。インテリアのプロならではの収納術が、オシャレでやる気がわくと好評。片付け講座を定期開催するほかテレビ・雑誌でも活躍。著書「シンプルに暮らす 無印良品で片づく部屋のつくり方」(エクスナレッジ)、「朝、着る服に迷わないハッピー収納術」(大和書房)、「1分からはじめるかたづけ術」(だいわ文庫)など著書・監修書多数。http://ouchisuteki.com/