ファイルメーカーは16日、カスタム App作成の統合プラットフォーム「FileMaker 17 プラットフォーム」のリリースを発表、同日販売を開始した。本バージョンから「FileMaker Pro」は「FileMaker Pro Advanced」へと統合されている。
個人向けシングルライセンスの希望小売価格は、「FileMaker Pro 17 Advanced フルバージョン」が税別57,600円、「FileMaker Pro 17 Advanced アップグレード」が税別22,800円、「FileMaker Pro 17 Advanced アカデミック」が税別34,560円(学生・教職員限定)。FileMaker Store、およびFileMaker製品取扱店で販売を行う。
また、iPadおよびiPhone用のユニバーサルアプリ「FileMaker Go 17」も本日より提供を開始。App Storeより無料でダウンロードできる。
チーム向けボリュームライセンスプログラムも更新され、5人以上のチームで特定されたユーザー数に基づいてライセンスが付与される「FileMaker ユーザライセンス」は、「FileMaker Pro Advanced」「FileMaker Server」「FileMaker Go」および「FileMaker WebDirect」で利用できる。こちらはFileMaker Storeで購入できるほか、FileMaker法人営業窓口、オンラインオーダーフォームでも、見積りや注文を受け付けている。
FileMaker 17 プラットフォームでは、モビリティと開発環境における最新技術の導入に重点を置いて機能拡張が図られている。主な新機能は以下の通り。
開発
・Starter App:6つのStarter Appの中から1つを選んで、アドオンテーブルをつなげて機能を追加することで、チームの要望に合ったカスタム Appを作成できる。
・マスタ/詳細レイアウト:強化されたポータルの機能から、共通の設計パターンを作成可能。自己連結リレーションシップや追加のスクリプトを作成する必要がなくなり、開発が容易になるだけでなく時間も短縮されるようになる。
・ 一新されたレイアウトモード:ドキュメントウインドウ内のパネルにより、インスペクタやフィールドタブなどのレイアウトツールが見つけやすくなった。
モビリティ
・センサーのサポート:モバイルのカスタム Appでは、新機能の関数を使用して、iOSデバイスに搭載された各種センサーからさまざまな情報を取得可能となる。
・ ローカル通知の構成:FileMaker Goを起動していない場合やバックグラウンドで実行されている場合でも、iPad/iPhoneにローカル通知を表示できる。
・ ドラッグ&ドロップ:iOS 11.2 搭載のiPadでは、アプリケーション間でテキスト、写真およびファイルのドラッグ&ドロップが行える。
管理と統合
・ FileMaker Server Admin Console:デザインの刷新により、さらに軽量化、合理化されたユーザインターフェースとなり、カスタム Appを管理しやすくなった。
・FileMaker Admin API (Trial):このREST APIアクセスを使用して、FileMaker Server を管理できる。トライアル期限は2019年9月27日まで。
・FileMaker Data API:RESTベースのこのAPIを使用して、他のアプリケーションやサービスでFileMakerのデータを流用できるようになる。FileMaker Serverスクリプト、オブジェクトフィールドへのファイルアップロード、より標準化されたAPI形式など、各種機能が向上および拡張されている。
なお、FileMaker 17プラットフォームの新機能をサポートするFileMaker Cloudについては、今後数週間のうちにリリースされる模様だ。