ファーウェイ・ジャパンは10日、13.9型のハイエンドWindowsノートPC「MateBook X Pro」2機種と、15.6型ノートPC「MateBook D(2018年モデル)」、Androidタブレット「MediaPad M5」「MediaPad M5 Pro」を、国内向けに発表。同日開催された発表会では、ファーウェイ・ジャパン プロダクトソリューション統括部のヤン・ヨン本部長が登壇し、製品の特徴や日本での展開を語った。
狭額縁で画面が大きい13.9型Windowsノート「MateBook X Pro」
MateBook X Proは、2018年2月末に開催された「Mobile World Congress 2018」(MWC 2018)に合わせて発表された、WindowsノートPC。3,000×2,000ドットと高解像度の、13.9インチのタッチ対応狭額縁ディスプレイを搭載し、画面占有率は91%を達成した。ヤン・ヨン氏は発表会で「業界でも"本当のフルディスプレイ"を実現した。ユーザーの生活を1ランク上のものにしてくれる」と強調した。
このMateBook X Proには特殊なギミックが仕込まれており、MWC 2018でも話題になった。それはWebカメラで、ファンクションキーのF6とF7の間にカメラボタンが埋め込まれており、これを押すとWebカメラがポップアップする、というものだ。ディスプレイが狭額縁化する場合、Webカメラは一般的に置かれるベゼル上部から、ディスプレイ背面などに移動することはあるが、キーボードに内蔵するのは新しい切り口だ。
最厚部は14.6mm、最薄部は4.9mmの薄型デザインで、重量は1.33kg。ラインナップは、CPUに第8世代Intel Core i7-8550Uを搭載した「MAW29CH75CNCNAUA」と、Core i5-8250Uを採用した「MAW19BH58BNCNNUA」の2機種だ。メモリとストレージは前者が16GB+512GB SSD、後者が8GB+256GB SSD。上位モデルでは内蔵グラフィックスにGeForce MX150を採用する。
バッテリ容量は57.4Wh。12時間の動画再生、15時間のWebブラウジング(同社調べ)が可能。急速充電にも対応し、30分で6時間の充電が行える。本体左右には、Dolby Atmosに対応したツイーター2基+サブウーファー2基の4基を備え、音質にも配慮した。このほか、同社デバイスとワイヤレスで写真や動画を共有できる「HUAWEI Share」にも対応する。
予約開始は5月10日から。価格はオープンで、Core i5搭載モデルの店頭予想価格は税別149,800円、Core i7搭載モデルは税別209,800円。発売日は6月15日。カラーはスペースグレーのみ。
ノートPCのように使えるAndroidタブレット「MediaPad M5」
「MediaPad M5」は、Android 8.0を搭載するAndroidタブレット。これらもMWC 2018に合わせて発表された製品で、グローバルでは8.4型と10.8型の2モデルが存在するが、今回投入されるのは8.4型のモデルだ。Wi-FiモデルとLTEモデルの2種類に加え、スタイラスペンが付属する10.8型の「HUAWEI MediaPad M5 Pro」(Wi-Fi版)もラインナップする。
エンタメ用途を意識したタブレットで、発表会では「ファーウェイ史上最高のエンターテイメント・タブレット」とアピール。2,560×1,600ドットのIPS液晶を搭載し、harman/kardonチューニングのクアッドスピーカーを搭載している。
MediaPad M5のプロセッサはKirin 960。標準メモリは4GBで、ストレージは32GB。本体サイズはW124.8×H212.6×D7.3mm、重量は約320g。バッテリは5,100mAhと大容量となっている。上位のMediaPad M5 Proでは、CPUは同じだが、メモリは4GB、ストレージは64GBを採用し、バッテリ容量は7,500mAhに拡大。加えて、4,096段階の筆圧検知を備えたスタイラス「HUAWEI M-Pen」を同梱する。
MediaPad M5の価格はオープンで、店頭予想価格はLTEモデルが税別45,800円、Wi-Fiモデルが税別37,800円。MediaPad M5 Proは、税別54,800円が想定されている。
高性能+高コスパの15.6型ノート「MateBook D」
MateBook Dは、ファーウェイが2017年9月に国内投入した15.6型ノートPC。14型クラスのフットプリントに15.6型ディスプレイを搭載したスリムノートで、今回の発表では"2018年モデル"と銘打ち、スペックやカラーをリニューアルした新モデルが発表された。
この2018年版では、薄型デザインを従来から踏襲しつつ、CPUやストレージを強化し、本体カラーにバリエーションを加えた。CPUは従来第7世代Core iだったところ、上位モデルに第8世代Intel Core i7-8550Uを、下位モデルで第8世代Intel Core i5-825OUを採用している。本体カラーは、従来スペースグレーのみだったが、今回上位モデルでミスティックシルバー、下位モデルでオーロラブルーを用意している。
価格はオープンで、店頭予想価格は税別87,800円から。5月10日から予約開始し、5月18日に発売する。従来モデルの販路はAmazonのみだったが、この2018年モデルはビックカメラおよびヨドバシカメラで取り扱う。
ヤン・ヨン氏は、「モノのIoTが進み、屋外ではスマートフォンで見ていたコンテンツを、家に帰ってタブレットで見るなど、さまざまな状況でシームレスに使うIoTデバイスの利用シーンが増えた」とコメント。「PC製品はこれらオールコネクテッド戦略の中で重要であり、今後も投資を続けていく」と、同社の中でPC製品が重要だと位置づけた。