女優の永野芽郁がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『半分、青い。』(毎週月~土曜8:00~)が4月2日より放送中。同作で、”ブレイクの登竜門”として注目されるヒロインの親友・木田原菜生(きだはら・なお)に抜てきされたのが、女優の奈緒(23)だ。インタビュー前編では、朝ドラ初出演、そして運命的にも同じ名前の「なお」を演じる心境を聞いた。
3度目の挑戦で手にした朝ドラ出演
――朝ドラへの出演が決まったときどう感じましたか?
信じられない気持ちと、ホッとした気持ちです。福岡から上京して3年になるのですが、今までで一番大きな仕事なので緊張もありますし、東京に出てきてよかったという安心感。いろんな気持ちがごちゃ混ぜになっていました。朝ドラのオーディションを受けたのは今回が3度目で、最初にオーディションを受けたのはまだ福岡にいるときでした。朝ドラへの出演は自分にとって大きすぎる現実味がないものでしたが、自分がどこまでいけるかチャレンジしてみようという気持ちで受けてきました。
――出演が決まったとき、まずどなたに報告されましたか?
最初は母です。親子で信じられない気持ちでいたので、まず落ち着かせようとしたのか「とりあえず一晩寝なさい」と言われました(笑)。その後、母は出演発表された記事を見て、すごく泣いて喜んでくれました。
――撮影に入る前はプレッシャーを感じていましたか?
プレッシャーよりも日に日に楽しみが大きくなっていきました。顔合わせのときに後ろを振り返ったら、すごい人数の方がいらっしゃったんです。この作品にこれだけ多くの人が関わっていて私もこの中に入るんだって思うと、すごく心強かったです。朝ドラはみんなで作るものなんだなって感じ、頼りたいと思ったときは素直にそうしようと思いましたし、早く撮影の日が来ないかなって楽しみになりました。
「奈緒」と「菜生」運命的な同じ名前
――今回、役名も同じ「なお」さんですね。
運命ですよね、と思っています(笑)。オーディションを受けたときから、すごくやりたいと思っていました。撮影中も「なお」って呼ばれていて、普段も「なおちゃん」って言われて、すごく不思議な気持ちです。
――菜生はどんなキャラクターですか?
鈴愛と似ているところもあるんですが、菜生の場合は少し素直じゃない、強がっている部分があります。それは、鈴愛のことをそばで支えたいというお姉さんな気持ちがある女の子だから。そこがすごくいじらしくて可愛いと感じています。
――役柄の菜生はご自身と近いところがありますか?
最初に本を読んだとき、菜生は人の話を聞くのが好きなのかなと思いました。私も自分の話よりも人の話にワクワクするので、そこが自分とすごく近いです。役の中でもみんなの恋バナを聞くのが楽しいです。
――逆にご自身とは180度違うところはありますか?
私は思ったことを全部言っちゃう方なので、菜生のいろいろな思いがあって相手に言いたいことが言えなかったり、強がっちゃったりするところは自分にはないところです。
「なお」という名前をたくさん呼んでもらいたい
――18歳から、20代、40代と役柄も年齢を重ねていくなかで、バブル時代の髪型やパットの入った洋服も着られました。町の洋品店「おしゃれ木田原」の一人娘としてはどう感じましたか?
18歳の菜生の私服が「柄+柄+柄」ですごく派手! 本当におしゃれに見えているのか戸惑っていました。時代の流れもあると思うんですけど、大人になるにつれて洋服の合わせ方がちゃんと大人になっているのが少しさみしく感じています(笑)。洋服を選んでいるときはすごく楽しいですし、髪型もコロコロ変わるので注目してほしいです。長い時代を通してみんなの服装と髪型も変わっていくので楽しいです。
――朝ドラをきっかけにブレイクする女優さんが多いですが、奈緒さん自身はどう変わっていきたいですか?
ドラマが放送されてどれぐらい反響があるのか正直、想像がつかないんです。作品自体がすごく面白いのでたくさんの人に見てほしいと思っています。この作品で私のことを知る「初めまして」という人も多いと思うので、運命的に同じ「なお」という名前をたくさんの人に呼んでもらえるようになりたいです。
奈緒(なお)
1995年2月10日生まれ。福岡県出身。高校1年生の時に地元・福岡でスカウトされ、芸能界入り。モデルとして活動した後、テレビ西日本『めんたいぴりり』(2013)でドラマ初出演。以後、脚本家・野島伸司が総合監修を務めるアクターズスクール「ポーラスター東京アカデミー」第1期生として演技を学ぶ。『雨女』(2016)で映画初出演を果たし、フジテレビ系ドラマ『Chef~三ツ星の給食~』(2016)、野島オリジナル脚本によるHulu配信ドラマ『雨が降ると君は優しい』(2017)など話題作に多数出演。
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