2018年5月4日から5月6日まで、大規模eSportsイベント「Intel Extreme Masters」(IEM)のシドニー大会が開催された。そこまでeSportsに熱心というわけではない「自作PCおじさん」が、このイベントにどっぷりつかった結果どうなったか大会レポートと合わせてお伝えしたい。
Intel Extreme Mastersは、IntelがeSportsイベントの運営を行うESLとタッグを組んで開催するeSportsイベント。2007年にスタートし、2018年でシーズン13に突入する歴史ある大会だ。ここ数年は世界4カ所で大会を行っているが、シドニーでの開催は2017年に続いて2度目となる。
競技種目となるタイトルは「Counter-Strike: Global Offensive」(CSGO)で、賞金総額は25万米ドル(約2,700万円)。各リージョン予選を勝ち抜いたチームと招待チームを合わせて、計16チームが世界1の座を競った。
本大会の前日となる5月3日に予選を行い、勝ち上がった6チームが決勝トーナメントに進出できる。筆者は4日の準々決勝から6日の決勝まで観戦した。
冒頭で紹介したように、筆者は自作PCの領域をメインに取材をしていて、もちろんPCゲームもプレイするのだが、いまはなかなか時間が取れず、積んでばかり。Steamを立ち上げているときは、大体ベンチマークテストをしているという体たらくだ。
ただ、PCゲーム関連のイベントに行くことが多いし、海外の展示会で併催されているeSportsイベントを見る機会もあったので、何となくわかった「つもり」になっていた。でも、シドニーで体験した圧倒的なスケールの前に固定概念も事前の妄想もふっとんでしまった。
開場前から「Aussie Aussie Aussie!」「Oi Oi Oi!」
会場である「Qudos Bank Arena」は、2000年に開催されたシドニーオリンピックに合わせて造られたシドニーオリンピックパーク内にある屋内施設で、2万人を超える観客を収容できるという。実際はその半分をステージや観客席として使うのだが、それでも非常に大規模だ。
開場までしばらくあるというのに入場列が作られていることに加えて、観客のテンションの高さに驚く。ときおり聞こえる「Aussie Aussie Aussie!」(オジオジオジ!)「Oi Oi Oi!」(オイオイオイ!)というコールは、オーストラリアのスポーツ観戦でポピュラーなものだそうで、本大会中に数え切れないくらい耳にした。
開場後に客席を見ると、平日にも関わらずかなりの人。1階席はほぼ満席、2階席も試合が見にくい端の席を除いて、埋まっている。おそらくは3,000~4,000人くらいいたのではないだろうか。思わずオーストラリアでも何らかの祝日でないか確かめてしまった。
客層は若い男性がメインではあるのだが、家族連れやカップル、女性のグループもかなり訪れており、eSportsが文化として根付いているように感じた。日本国内でも、最近はeSportsイベントに来場する女性がずいぶん増え、eSportsを取り巻く風向きが変わりつつあるが、やはりシドニーは規模が違う。