フジヤヤエービックは、第21回となる「春のヘッドフォン祭2018」を、2018年4月28日(土)と4月29日(日)の2日間にわたって開催しました。会場で見つけた気になる新製品や、時代のトレンドを感じる製品などをピックアップしましょう。
ソニーが提案するテイラーメイドイヤホン「Just ear」
もっとも高いモデルで30万円前後と、かなり勇気のいる価格。ヘッドフォン祭のような会場でなければ、そのサウンドを気軽には試聴できないということでピックアップしてみました。イベント会場での試聴はかなり貴重な機会といえるでしょう。
Ultimate Ears、WESTONE、FitEar、カナルワークス、AAW、Flipearsなど、数多くのメーカーがカスタムIEM市場に参入するなか、ソニーのような大手メーカーまでもが参戦して高い人気を博していることに、大きな時代の流れを感じます。
Kick Starter発の耳に優しいサウンド補正ヘッドホン「AUDEARA」
オーストラリアの「AUDEARA」は、クラウドファンディングのKick Starterにてプロジェクトに成功し、注目を浴びている新進気鋭のメーカー。さまざま才能が参画している同社では、専用スマホアプリによる聴力テストと、その結果から作ったプロファイルでサウンドを補正する「audiogram」と呼ばれるシステムを開発。
個人の耳に最適化されたサウンドは、無理に音量を上げずともサウンドをフラットに楽しめるため、耳に負担をかけずに最良の音で音楽を楽しめます。テスト結果をアプリ内でグラフとして確認できることや、最大で32点という測定ポイントが多いことも、本製品のアドバンテージです。
beyerdynamicなどをはじめ、積極的なサウンド補正機能を持つオーディオ製品(コンセプトや効果は異なる)も増えており、カスタムIEMと同じようにサウンドのパーソナライゼーションも、ポータブルオーディオの世界においてのトレンドといえるでしょう。詳細は未定で、価格は税別50,000円ほどで調整中とのこと。なお、AUDEARAは技術供与などにも積極的らしく、他製品への波及や展開なども楽しみです。