エン・ジャパンは4月19日、企業の人事担当者を対象とした「企業の出戻り(再雇用)」に関する調査結果を発表した。調査期間は2018年2月28日~3月27日、調査対象は「人事のミカタ」利用企業、有効回答は661社。
出戻り社員、72%が「再雇用したことがある」
一度退職した社員を再雇用したことがあるか尋ねたところ、72%が「再雇用したことがある」と回答し、2016年の調査(67%)と比べて5ポイント増加した。一方、再雇用を制度化している企業は8%にとどまり、同調査では「再雇用は制度化せずに行われるケースが多い」と分析している。
出戻り社員を再雇用した理由を聞くと、「即戦力を求めていたから」(72%)、「人となりがわかっているため安心だから」(68%)の2つを挙げる企業が多かった。再雇用することになったきっかけについては、「本人からの直接応募」(59%)が最多となった。
再雇用したことがあると答えた企業に、再雇用後の周りの社員の反応を質問すると、83%が良好(とても良い+まあまあ良い)な反応だったと回答。反対にネガティブな反応(あまり良くない+とても悪い)は9%にとどまった。
出戻り社員の再雇用について今後の予定を聞くと、69%が「自社に必要な能力があれば再雇用したい」と回答し、「今後も再雇用する予定はない」はわずか5%だった。回答者からは「仕事の流れがわかっているので仕事になじむのがスムーズ」「採用・教育コストが押さえられる」などの声が多く寄せられており、同調査では「即戦力採用の一手として再雇用を捉えている企業が多いようだ」と推測している。