京都鉄道博物館がグランドオープン2周年を迎え、29日に記念セレモニーが行われた。同日から旧国鉄・JR西日本OBによるボランティアガイドツアー「京都鉄道博物館 ガイドツアー」もスタート。この日は記念硬券も配布され、多くの来館者でにぎわった。
グランドオープン2周年記念セレモニーは本館1階で行われ、館長の三浦英之氏が公式キャラクター「ウメテツ」とともに登壇。「開館以来、昨日までに250万人を超えるお客様にご来館いただいています。今日から3年目を迎えるにあたり、将来にわたってお客様に愛され、親しまれ続ける博物館をめざします。常設展示の改善や企画展の充実はもとより、おもてなしのレベルアップ、効果的な情報発信など『一度は行ってみたい』そして『また来たくなる』博物館となるように、全力をあげて取り組みたい」と三浦氏は挨拶した。
三浦氏は京都鉄道博物館の北側で建設の進む嵯峨野線(山陰本線)の新駅にも触れ、「来年春に新駅が開業します。この効果を最大限に活用できるように準備したい」と述べた。続いて大瀬戸千嶋(サックス奏者の大瀬戸嵩さん、エレクトーン奏者の千嶋里志さんによるユニット)がウェルカムミュージック演奏を行い、「軌条の彼方」を披露した。
本館1階に展示された車両のうち、500系521形1号車は「500 TYPE EVA展」(本館2階 企画展示室にて5月6日まで開催)に合わせ、5月7日まで「500 TYPE EVA」仕様のラッピングが施されている。セレモニーの後、取材に応じた三浦氏は「(500 TYPE EVAの)本物は塗装でこちらはラッピングですが、見た目はほぼ同じですね」「こどもたちはもちろん、さらに上の世代、エヴァンゲリオンを知る方々も懐かしく思われているようで、企画展とあわせて楽しみにされている方も多いみたいです」と話していた。
セレモニーの後、「京都鉄道博物館 ガイドツアー」が報道関係者向けに公開され、車掌・駅長経験者やトンネル・橋梁の建設・保守などに携ったボランティアガイドが京都鉄道博物館の展示車両および展示物の見所を案内した。本館1階に展示された車両の案内では、「581系は昼夜兼行で、現代でいうなら大谷選手のような"二刀流"の車両でした」「車掌車は秋口になると寒くなってしまうため、当時はうさぎ跳びをして暖を取っていました」といったコメントも。トワイライトプラザでは、「トワイライトエクスプレス」の車掌を務めたガイドが車内アナウンスを再現する場面もあった。
「京都鉄道博物館 ガイドツアー」は4月29日以降の毎営業日、10時10分からと13時からの1日2回、それぞれ1時間程度行われる予定。先着制(事前予約なし)で各回10名程度を受け付けるとのことだった。