新緑がまぶしい季節となりました。新入生、新社会人と何もかもがキラキラと輝く生命の力を感じさせられます。一方で転職を考える人もいらっしゃるのではないかと思います。

  • 転職時にやっておきたいお金のこと5つ(画像はイメージ)

1. 最低でも3カ月分の生活費を準備する

理想は、働きながら次の転職先を見つけ、退職をする会社の引き継ぎをしてから転職先に入社することでしょう。

しかし、会社が倒産、あるいは人員整理の対象になるなど「会社都合」の場合は、申請日より7日+約1カ月後から支給が開始され、失業手当を受給しながらの転職活動となります。支給期間が決まっていますので、その間に次の転職先を探すことになります。

会社都合ではない自己都合での退社は、失業給付を受けるまでに申請日より7日+約3カ月の待期期間がありますので、その間の生活費を準備しておく必要があるでしょう。

2. 積立系のお金の確認をする

勤めている会社で行っている財形や社内預金、持株会、退職金積立といった積立金があれば、解約の手続きをしましょう。財形は転職先に同じ財形制度があれば引き継ぐこともできます。

例えば、現職で一般財形と住宅財形をでしていて、転職先の会社に一般財形、住宅財形制度が共にあった場合は、そのまま引き継ぐことができます。しかし、転職先に一般財形しかない場合は、一般財形のみ引き継ぎができ、住宅財形は解約となります。

3. 社会保険の切り替えをする

健康保険は退職時に保険証を返却します。転職先が決まっていれば、転職先の健康保険に加入します。転職先が決まっていない場合は、退職後に配偶者や家族の被扶養者になる場合や社会保険を任意継続する場合を除いて、国民健康保険に切り替える手続きを退職から14日以内にお住まいの市区町村役場で行います。

年金は会社員の場合は厚生年金ですが、転職先が決まっている場合は切り替えの手続きを行い、決まっていない場合は国民年金に加入することになります。手続きは退職した日から14日以内に住んでいる市区町村役場にて行います。

4. 住民税の支払い準備をする

住民税はその年の1月1日に住民票がある市区町村から徴収されますが、会社員は給料から天引きされています。

6~12月に退職した場合は、翌年5月までの未納額を最後の給料から一括で天引きをしてもらう(特別徴収)か、退職後に自分で納付する(普通徴収)かを選択することができます。自分で納付する場合は、後日市区町村役場から住民税の納付書が送られてきますので、期日までに支払うようにしましょう。

5. ボーナス支給時期に注意をして転職予定を立てる

勤めている会社によっても異なりますが、夏と冬にボーナスが支給されます。もしボーナスが支給されるのであれば、ボーナスをもらった後に転職をした方がその後の生活費などの助けになります。

とはいえ毎年6月、11月だからと言って、その月末を退職日にしてしまうと、場合によっては支給日が翌月にずれ込んでしまうこともあります。可能であれば、プラス1カ月の余裕を見て退職のスケジュールを組むとよいでしょう。

転職はお金のことも含めて計画的に行うことと、使える制度を活用することで、スムーズに活動ができるようになります。

※画像は本文とは関係ありません。

丸山晴美(まるやま はるみ)

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外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している