小田急電鉄は27日、2018年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。今年度は「輸送力の増強」「安全対策の強化」「サービスの向上」を3本の柱として、総額336億円の設備投資を行う。2編成目となる特急ロマンスカー・GSE(70000形)をはじめ、車両の新造も進める。

  • 新型特急ロマンスカー・GSE(70000形)。新たに1編成を製造する

小田急線では今年3月に代々木上原~登戸間の複々線が完成し、その後のダイヤ改正で抜本的な輸送改善を図った。今年度はさらなる輸送力増強と安全性・サービス向上をめざすとしており、現在8両編成で運行される各駅停車も、今年度中に実施予定のダイヤ改正から一部列車を10両編成にするという。代々木八幡駅ではホーム延伸工事を継続して進めるとともに、橋上駅舎についてもラッチ外コンコースの設置工事等を推進する。開成駅でも10両編成で運行される快速急行・急行の停車に向けたホーム延伸工事を進める。

サービス向上を目的とした車両の新造・リニューアルも進め、今年3月にデビューした特急ロマンスカー・GSE(70000形)は2編成目を製造。通勤車両3000形は中間車4両を新造し、8両編成の既存車両に組み込むことで10両編成を2編成増やす。特急ロマンスカー・EXE(30000形)は今年度、1編成を「EXE α」にリニューアル。通勤車両1000形は4両固定編成・10両固定編成を1編成ずつ、計2編成をリニューアルする。

  • 代々木八幡駅の橋上駅舎・ホーム完成イメージ

  • 下北沢駅の駅舎完成イメージ

  • 開成駅もホーム延伸工事を実施

下北沢駅では2019年3月の駅舎完成(予定)に向け、外装・内装工事や新しい改札口の構築を進める。片瀬江ノ島駅では2020年5月の駅舎完成(予定)に向け、今年度はトイレのリニューアルとホーム上家の改修工事を推進。他に鶴巻温泉駅の改良、本厚木駅エスカレーター設置工事、新松田駅のトイレの大規模リニューアルなども進められる。ホームドアは今年度中に代々木八幡駅と下北沢駅地下1階ホームに設置し、あわせて2022年度までの設置予定駅の設計等も推進する。大規模地震に備えた橋梁・高架橋の耐震補強も実施する。