福岡空港はSBドライブの協力の下、5月8~10日に自動運転バスのデモンストレーションを実施する。福岡空港の国際線ターミナルと国内線ターミナル間をつなぐ連絡バスの一部走行区間を、小型バスが自動運転レベル3で走行する。
このデモンストレーションは、最先端のITS技術やサービスを紹介する「第16回 アジア太平洋地域ITSフォーラム2018福岡」の一環として行われるもので、SBドライブはデモンストレーションの企画・運営を担う。
SAE Internationalの定義(J3016)による自動運転レベル3とは、自動運転システムが限定領域内で全ての運転タスクを実施するレベル。作動継続が困難な場合の運転者は、システムの介入要求などに対して、適切に応答することが期待されている(出所:官民ITS構想・ロードマップ2017)。
今回のデモンストレーションでは、SpiralMindの「アバターテレポーテーション」技術を活用する。アバターテレポーテーションは実際の人の目や鼻、口をカメラで検出し、それらの動きを、遠隔地のディスプレー上に表示されたキャラクターの表情にリアルタイムで反映することが可能な技術。
この技術とSBドライブが開発中の遠隔運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」を連携させ、遠隔地にいる運行監視者が自動運転バス内のディスプレーに表示されたキャラクターを通して車内アナウンスを行い、自動運転バスの乗車体験をより快適にすることを目指す。
デモンストレーションで使用する自動運転バスは、自動運転技術を研究・開発する先進モビリティが市販の小型バスをベースに改造した日野ポンチョを使用。全長6.99m×全幅2.08m×全高3.10mで、乗車定員は22人となる。主な搭載機器として、自動アクセル制御装置、自動ブレーキ制御装置、自動操舵装置、LiDAR(レーザースキャナー)、ミリ波レーダー、GPS受信機、走行制御ECUを備える。