説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『どうして古いiOSを使っている人がいるの? 問題ないの?』という質問に答えます。

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確かに、数年前のiOSを使い続けている人を見かけることがあります。2018年4月現在、最新のシステムはiOS 11ですが、サポートされる端末はiPhone 5s以降ですから、iPhone 4sやiPhone 5のユーザはiOS 11にアップデートすることができません。最新のiOSを使いたいけれどサポート外の端末だからやむをえず古いまま、というユーザもいるのです。

古いiOSを使い続けること自体問題はありませんし、ある日突然使えなくなるようなことはありませんが、アップデートは配布されなくなります。過去のiOSを振り返ると、最後のiOS 9(v9.3.5)が配布されたのはiOS 10が公開される約1カ月前、最後のiOS 10(v10.3.3)が配布されたのはiOS 11が公開される2カ月前であり、アップデートは新しいバージョンのiOSで行うという基本方針を見てとることができます。

iPhoneは基本的に携帯電話ですから、音声通話やSMS/MMSといった他のフィーチャーフォン/スマートフォンでも利用されている通信サービスはiOSのバージョンに関係なく利用できますが、iOSをアップデートしないまま使い続けると、動作しなくなるサードパーティー製アプリが次第に増加します。iOSの最新機能を必要とするアプリは、最新のiOSでなければ動作しませんから、App Storeでアプリを更新しないよう注意しながら使い続けるしかありません。

セキュリティ上の問題もあります。AppleはiOSに安全上の問題を発見した場合、迅速に対策用アップデート(セキュリティアップデート)を提供しますが、古いiOS向けにセキュリティアップデートは提供されません。アップデートできるiOSがあるにもかかわらず以前のiOSを使い続ける、ということは危険と隣り合わせだと認識すべきでしょう。

  • アップデートできるiOSがあるにもかかわらず以前のiOSを使い続けることは避けるべきでしょう