NTTグループは4月23日に、海賊版サイトに対するブロッキング実施を発表した。サイトブロッキングを行うのは、政府が名指しした「漫画村」「Anitube」「Miomio」の3サイトに対して。

  • NTTグループが発表した文書

    NTTグループが発表した文書

4月13日に日本政府は、インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策案を発表。その際、法的整備が行われるまでの一時的な緊急措置として、「漫画村」「Anitube」「Miomio」の3サイトに対し、民間のISP事業者が自主的にサイトブロッキングを行うことが望ましいとの見解を示していた。

NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTぷららの3社は、サイトブロッキングに関する法制度が整備されるまでの短期的な緊急措置として、政府が名指しした「漫画村」「Anitube」「Miomio」の3サイトに対しサイトブロッキングを行う。

ブロッキングを開始する明確な時期は明かされていないが、準備が整えばすぐに実施する方針。NTTグループは発表文の中で政府に、「可及的速やかに法制度を整備してほしい」と述べている。

NTT広報室に、4月13日より前に政府からブロッキングを行うよう相談があったか尋ねると、「詳細は答えられない」とのこと。「漫画村」に関しては4月23日の時点で、既にサイトへアクセスできない状態になっているが、政府が指定した3サイトすべてに対してブロッキングを行うことは決定事項であるという。

ただし、民間のISP事業者がブロッキングを行うには課題もある。4月22日に一般財団法人 情報法制研究所が実施した、著作権侵害サイトのブロッキング要請に関するシンポジウムでは、ブロッキングには抜け穴が多いことや、ブロッキングの対象、そしてブロックした際のユーザーへの通知をどうするのかといった課題が指摘されていた。