俳優の大泉洋が、映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018年冬公開)の主演を務めることが23日、わかった。高畑充希、三浦春馬が共演する。
同作は大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞した書籍『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』(渡辺一史 著/文春文庫刊)を実写化。幼少期から難病にかかり、車イスで過ごした実在の人物・鹿野靖明(1959年12月26日札幌市生まれ~2002年8月12日逝去)と、周囲のボランティアたちの笑いと涙の実話を描く。
2017年12月公開の映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』が興行収入28億円・230万人動員の大ヒットを記録した松竹が、また新たなノンフィクションの実写化を手がけ、「命」をテーマに描くことをライフワークとする前田哲監督がメガホンを取る。
大泉は病院を飛び出し、自ら集めた大勢のボランティアや両親に支えられて風変わりな自立生活を送る鹿野を演じる。夜中に突然「バナナが食べたい!」と言い出すなど、いつも王様のような超ワガママぶりだが、自分自身に素直に生きる鹿野は、どこか憎めない愛される存在。また、北海道の医学生・田中を三浦、鹿野から思いを寄せられるが実は田中と付き合っている新人ボランティアの美咲を高畑が演じる。
同作はオール北海道ロケ作品として、北海道命名150周年を迎える今年、札幌市などの全面協力のもと、5月下旬から7月上旬にかけての撮影を予定している。前田監督は「多様性とマイノリティーが危機に瀕している暗闇のような混迷する現在にこそ、必要な物語です」と同作を表し、「実在した人物と障がいという二重の大きく高いハードルを軽やかに飛び越えつつも、その抱えている葛藤を魅力的に演じることができるのは、大泉洋さんしか考えられませんでした。16年ぶりの映画での再会に心が踊りだしています」と主役に期待を寄せた。
大泉洋コメント
脚本を読ませて頂いて、まず鹿野靖明という人の生き様に衝撃を受けました。重い難病を抱えながらも、それを決してハンデとは捉えず、自ら沢山のボランティアを集め、自分のやりたいように「ワガママに」生き抜いた生涯。
「こんな夜更けにバナナかよ」のタイトルの通り、バナナが食べたいと思えば、深夜でも自ら集めたボランティアにそれをお願いするワガママ。「障がいがあるから」と遠慮することなく、1人で生活して、仕事もして、喧嘩もして、恋もして、どこまでも対等に人と向き合い続けた鹿野さんの人生に強烈に惹かれました。
どんなに「ワガママ」を言っても周りから愛された続けた鹿野さんを、その理由を考えながら真摯にコミカルに演じられたらと思ってます。
前田哲監督とは本当に久しぶりのお仕事で、人の心にズシリと響く作品作りを今からワクワクしながら待ってます。
また高畑充希さん、そして三浦春馬くんというキラキラした若いお2人との共演も楽しみにしています。三浦くんの近くに居たら、イケメンが感染(うつ)るんじゃないかと思うので、なるべく三浦くんの至近距離にいようと思ってます。
高畑充希コメント
こんな夜更けにバナナかよ、という題名に、ズキュンときました。
そしてこの物語の主人公である鹿野さん。知れば知るほどそのパワーや色気、吸引力に翻弄され、一度でいいからお会いしてみたかったなぁ、、と。でもでも、撮影がはじまれば大泉さんの鹿野さんにお会い出来るので、今から楽しみでワクワクしています。
そして、14歳の時、まだ少年の様だった私の映画デビューを見守ってくれた前田監督とまた作品創りが出来ることも、とても幸せに思っています。
1シーン1シーン、丁寧に、北海道でのびのびと。素敵な映画になりますように、がんばります!
三浦春馬コメント
まず『こんな夜更けにバナナかよ』というタイトルを聞いただけで興味を引き立てられました。そして、そんな作品で素晴らしいキャスト、スタッフの皆様とご一緒できて、とても嬉しく思います。
僕が演じるのは、医師を目指しながらも将来や自分の存在意義に悩む繊細な青年です。この役を前田監督と丁寧に作っていくのが今から楽しみです。
同じ事務所の先輩である大泉さんにしっかりついていき、サポートできるよう頑張ります!!